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2010年08月30日

はじめてのお付き合いは、甘くてニヤニヤしちゃうピュアラブっぷり! 1巻目の「はつきあい/カザマアヤミ」


はつきあい(1)/カザマアヤミ
スクウェア・エニックス/ガンガンコミックスJOKER

オススメ度:★★★★☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◆◇◇
マニアック度:■■□□□
 

10代の少年少女の、はじめての交際の姿を様々なカップルごとに描くオムニバス作品。
とびっきりにピュアで、初々しくて、読んでるこっちが恥ずかしいくらいに甘い甘い恋人たちの世界。あまりに甘すぎてノドに来るほど??

 
初めての彼女・彼氏とのお付き合い。キスもまだで手もつなぐかつながないかという頃。
そんな子供っぽくてかわいらしい恋人達の姿を、はじめてのキスや手をつないでの帰り道、彼女の部屋で手料理をごちそうになったりと、そんな甘い光景の中で起こる恋人としてのイベントを次々と繰り出してくる連作でして。
どこにでもありそうな身近なシチュエーションに、ありふれたカップルのようでいて、互いのことが特別な存在である二人。
一緒にいるだけでとびきり幸せ。
もう純情で純真で汚れのない美しさでもうおじさん読んでられないよ。……やっぱり読む!
と悶絶しながらも目が離せないのだ。

作画も内容も少女漫画的ではありますが、主観が男子のほうにあり、男の子目線での彼女のかわいさやお付き合いをするうえでのドキドキを描いているのが特徴。
むっつり無表情に見えて実は彼女はあれだったとか、仲の良いラブラブカップルだけど学校では実は、とかいうような感じ。
ひたすらいちゃいちゃするのではなく、男子の気持ちで相手の彼女への思いを募らせ、その彼女のココロが不意に垣間見えてくるところがある種のカタルシスともなっています。

終始清らかなマンガでして、無粋な駆け引きや打算も無く、本気でドキドキして本気で恋をするキャラクター達。
ぎゅっと濃密に凝縮された恋人たちの時間はあまりにもキレイすぎるんですが、感情移入して読むよりも保護者のような心地で温かく見守るように読む作品。
ほんとーにとろけるくらいにホットで甘いのでそのつもりで。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

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2010年08月27日

天然巨乳なコンビニ店員アイドルにセクハラ三昧! 1巻目の「こんどる♪/風上旬」


こんどる♪(1)/風上旬
秋田書店/ヤングチャンピオンコミックス

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◇◇◇
マニアック度:■■■□□
 

アイドルに憧れる脳天気な女の子が「アイドルのいるコンビニ」として現在売り出し中のコンビニ店「ひめマート」の店員となり、セクハラ店長やオタク店員を相手に下ネタ満載の日々を送るという4コマ。
過剰なお色気ではないんだが、オヤジギャグに近いノリで際どいエロネタを繰り出す作品。
……というかヘソだからってあのネタが許されるならもうアワビだろうがアリだってことだよな、あれは。

 
主人公の伊藤ななは、アイドルを目指す女の子だが頭の中は少々ユルめ。
そんな彼女を見込んでスカウトしたのが元アイドル事務所所属で現在はコンビニの女店長である路村乳。
女性のくせに性根はエロオヤジであるこの店長による過剰なセクハラサービスを売りに、ひめマートではエロバカな日常が続くという具合。

主人公はななちゃんであるものの、彼女がいかにエロ店長やエロオタ常連客を相手にエロい方向でいじられるかという内容でして。
制服の下が無かったりこれはもう違う種類のお店だよねというサービスが始まったり店長による身体検査があったりしつつも、いまひとつよく分かってないななちゃんはあっけらかんとセクハラに応えてくれるのである。
そのため漫画としては、変態女店長やキモオタ常連客のほうがキャラとして面白かったりする。
挙動不審の学ランメガネの中学生とか、脳内がイタく歪んでて楽しい。

しかしセクハラ一辺倒ではなく、話ごとのシチュエーションは幅広く、店長発案のセクハラサービスやらアイドルとしてグラビア撮影もしちゃったり、お化け騒動にコピー機からBL原稿見つけたりとなかなか飽きない。
また何故だがコンビニ店員としての雑学ネタもやったりしてるし。
あと下ネタではあっても露出度は過剰なまでに高いということもなく、逆に見えそうで見えないフェチズムの追求があったりと、下品な方向に走らないのも読み易さにつながってます。

系統としてはありがちな、「萌え系作画のかわいい女の子で明るいセクハラギャグ」ではあるものの、ネタとキャラとエロとのバランスが適度にとれて適度にマイルド。
エロいのOKなら気軽に読めてそれでいて印象に残るものもあるぞという出来です。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 21:12 | トラックバック
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エロコメだけれど根はマジメ!女子高生と保健体育! 1巻目の「乙女のホゾシタ/マドカマチコ」


乙女のホゾシタ(1)/マドカマチコ
集英社/ヤングジャンプコミックス

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◇◇◇
マニアック度:■■■■□
 

ごく普通の高校に校医としてやってきた風変わりな産婦人科医師。
デリカシーの無い物言いで周りの生徒も教師も振り回されっぱなしだが、その行動力でもって性に関わるトラブルを解決してゆく、という作品。
……熱心に読みふけっちゃうのはあくまでもあれだ、正しい正知識を身につけるわけであって、決してエロばっかに目が行ってるわけではないんですよ??

 
破天荒な校医、臍下熊太郎。産婦人科医としては優秀らしいがその言動が誤解を招き騒動の種となるような破天荒な性格。
あるきっかけから彼と親しくなった生徒・南田真央とともに、生徒の間で起こる性の悩みを解決するという流れ。
広義の教師ものドラマに軽めのエロコメとエロ雑学を満載し、下ネタへの興味からページが進むが話のテーマとなっている性の悩みはマジメでシリアス。

頭が固い教師のために誤解が広がる中で、生徒の味方となり事件に相対する教師という構図は定番ながらも、場所もわきまえずシモの話題を平然と口にする臍下先生のキャラが場を丸めておりまして。
教師モノでしかも性教育となると、どうしてもキレイごとで済まされるというかどこか空々しさが出てしまいそうですが、ほどよい下ネタギャグがある程度そのへんを緩和しております。
それでもやはりどーしても、「マジメモード」時の臍下センセイはまともな教育者となってしまいますがこればっかりはしょうがないか。
話ごとに繰り出される性教育知識がエロ雑学の成分としてドラマ部分よりも興味をそそるようになってるのも良し悪しかなぁと。

話の構造上、主役の臍下先生はヒーローであり調停者であるため役割に即した立ち位置となってしまいがちなので、真央ちゃんを始め脇のキャラがどれだけ話を盛り上げるかがポイントとなりそう。あとは性教育雑学とドラマとのバランス。
もちろん青年誌的なエロコメとして読むのもアリ。女の子かわいいし。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

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2010年08月25日

人類の救世主となるその男の、平和だった頃の生き様は……ダメダメだった! 1巻目の「嵐の伝説/佐藤将」


嵐の伝説(1)/佐藤将
講談社/少年マガジンKC

オススメ度:★★☆☆☆
俺これ好き度:●●●●○
万人向け度:◆◆◇◇◇
マニアック度:■■■□□
 

20XX年、環境破壊が引き金となり天変地異が文明を滅ぼし、異形のクリーチャーどもがわずかに生き残った人類を襲う世界。
そんな地球上において人々を率いる救世主として戦う男がいた!
……のだが、この話は、世界がそうなってしまう以前の平和な日常生活の中で、何も起きていなかった頃に彼は何をやっていたかを描くギャグ作品である。
不気味な容貌に痛くてみっともない言動。……しかし!彼こそは荒廃した後の世において人類の指導者となる男なのだ!というノリ。

 
バッサバサに伸びた髪に何を考えているのかわからない不敵な表情。彼の名前は嵐 分吾。
北斗の拳よろしく無法の大地となった未来の地球上でクリーチャーや悪党どもを倒す男になるのだが、物語は平和な日本の平和な家庭。
セコくてズルくてみっともない嵐の日常生活だが、実は彼の言動の全ては救世主としての素質の現れなのだ!……という設定。

ゴキブリを素手で叩き潰す→異形のバケモノと戦う勇猛さの片鱗である!
妹のアイスを勝手に食べる→敵を出し抜く狡猾さの象徴である!
てな感じ。
日々の暮らしの中で起こるしょーもない事件の数々に対して、「実はこれこそが未来の地球において云々」とナレーションが入る作り。
そして話が進むと未来の世界において嵐の敵となるキャラ、味方となるキャラも登場し、彼らの現在の姿も嵐と同様に描かれる流れでして。

世紀末的世界を戦う男たちが、平和な時代ではなんだかしょーもない連中ばかりであったという雰囲気は、魁!クロマティ高校あたりで野中英次が一発ネタとしてやってそうなノリなんですが、それを長編的に現代世界も未来の世界も話を広げていってるのが特徴。
どのような集団がどう対立し、どんな戦いが繰り広げられることになるのか徐々に明らかになり、ギャグだと分かっているのに、「ああ、平和な時代ではこんな関係だった彼らが未来では……」と感情移入しそうになるような気もしてくるのだ。…いやまぁだいぶ無理があるけど。

出落ちと見せかけて長編化し、一発ネタのようで話も登場人物も広がってゆく内容に、このギャグがどうなっていくのかさっぱり見当のつかない漫画。
正直なところ手放しにオススメできるわけではないんですが、「こーいう変なマンガがあるんですよ」と誰かに言わずにはおれないのだ。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 21:33 | トラックバック
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2010年08月24日

爽やかに変態な仲良し女子二人組が、互いの妹を狙ってます!ふんわかおとぼけ百合コメディ! 1巻目の「しまいずむ/吉富昭仁」


しまいずむ(1)/吉富昭仁
芳文社/まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◇◇◇
マニアック度:■■■■□
 

友達同士の中学生女子ふたりが、それぞれに互いの妹に恋をしておりまして。
ペドいペドい小学生の女の子達がキャッキャと遊ぶ様子をデヘデヘと眺めたり、ふざけあってるうちになんだか変な気分になってきたりという内容。
小中学生の仲良しさんたちが時にアホやりながらいちゃつく様子を、さらに紙面の向こうから我々がデヘデヘ眺めるわけですよ。

 
遥と芳子は仲良しの中学生。そして遥は芳子の妹を、芳子は遥の妹を、×の字を描くように互いの妹に恋しちゃってる女の子でありまして。
当の妹である桜ちゃんと舞ちゃんも大の仲良しということで、二人がたのしく遊ぶ傍らに変態オヤジと化した姉ふたりが常に控え、ああかわいいかわいいとデレデレしているという構図。

んで、お庭でプール出して水着姿になったり新聞紙でお洋服作ってたらあられもない姿になったり、夏祭りで浴衣姿になったりという妹ズに対して、変態姉がドキドキしたりイタズラしちゃったりという具合。
直接的なエロというわけではなく、まだまだ子供で無防備な妹たちの姿に対して姉たちは悶絶しつつもそこから先でどうこうすることもなくデレデレニヤニヤという感じ。
が、妹の代用(?)気味にお姉ちゃん同士でひっついてみたところ、これもなんだかまんざらでもなかったりという展開も。
かわいい妹たちを眺めつつも、遥と芳子の二人が互いの恋の気持ちに気づくかどうかという流れ。

小学生二人が遊んでいる姿を、姉二人と同じ目線に立って眺めつつも、友達同士から一線を越えようとする彼女たちにさらにニヤニヤ。
ロリでスラリつるんと未発達な女の子たちの肢体をフェチズムも全開に描きつつ、ペロペロしたりもみもみしたりとなんちゅうかもう変態的。
けれども幼い女の子達が絡み合う様子はいやらしいようでいて不思議と爽やかでもあり。
変な言い方になりますが、性の対象ではあってもセックスの対象ではない、という鑑賞する対象としての捉え方に徹しているところが特徴的かと。

露出度は高めですが良くてキスまでなのである意味健全とも言えまして。
写真集とかグラビアアイドルのイメージビデオを見ているような気分になる作品。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 01:45 | コメント (1) | トラックバック
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2010年08月21日

歳の差百合カップルの同棲生活は、ゆるふわでイチャラブだ! 1巻目の「星川銀座四丁目/玄鉄絢」


星川銀座四丁目(1)/玄鉄絢
芳文社/まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ

オススメ度:★★★★☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◇◇◇
マニアック度:■■■□□
 

もうすぐ中学生になる女の子と、小学校の先生である女性。
ある事情から同棲中の二人の、生徒と先生、保護者と子供という立場を超えつつある日常生活をスイートに描くコメディ。
のんびりとした日々の暮らしぶりと、少しずつ深まってゆく二人の関係と愛情にデレデレしっぱなしの内容。
一部に相当な支持を受けてきた百合マンガ「少女セクト」の作者による新作です。

 
小学校の先生である湊は、家庭環境に問題を抱えた不登校の少女・乙女を引き取り一緒に生活している。
やがては乙女を正式に養子として迎えたい湊と、その愛情を一身に受けつつ家事をこなす乙女。
家族として生活しつつも、徐々に互いのことを恋の相手として意識してゆく様子を、季節の流れとともに二人の暮らしを眺めていく作品。

保護者のようでありながら、ズボラで寂しがり屋な湊。しっかり者で料理も得意だけれどまだまだ子供な乙女。
歳も離れているし性格もまるで違う二人。
それでも先生と生徒という間柄以上に仲が良く、もはや依存しあうくらいのレベル。
ちょっとしたいさかいはあっても、それらは全てお互いのことを思うがためであり、全編を通してゆったりと安心感のある愛情に満ちた空気の中で、微笑ましくほのぼのとしたコメディが繰り広げられます。

家族として暮らしながら少女から大人へと成長する乙女と、信頼が愛情へと変わる二人の関係。
毎日一緒でも、この変化に伴い少しずつ恋人同士となってゆく二人の姿にニヤニヤしっぱなしでして。
実は最初っからその気満々な湊さんは、時にあられもなく無防備な姿を見せる乙女ちゃんに悶々としっぱなしだったり、ある日その思いが爆発してとうとう告白してしまったり。
この二人の、あいまいだけれど深い絆で結ばれた繋がりをひたすらに見せ付けられるだけなんですが、一歩ずつ進展があるので「さあ次はどうなる」という楽しみもあるのですな。

寂しがり屋で何をするにも乙女のことが優先しちゃうような湊さん。考えるよりも先に行動に移すタイプなのに、「ここから先は、乙女が大人になってから」と甲斐性を見せたつもりが生殺しになって悶絶したり。
対して、だらしない先生に代わって家事全般をこなしながらも、はやく大人になりたい乙女ちゃん。でも時に先生を手玉に取る用なこともあったり。
二人が仲睦まじくいちゃいちゃちゅっちゅしてるだけでもう満足。

作画レベルも当たり前のように高く、お風呂上りのラフな格好やベッドの上での寝間着姿でいちゃいちゃしているシーンのひとつひとつが絵になるほどで。乙女ちゃんの未成熟なスラリとした肢体は湊先生でなくともニヤケるところ。
基本的におうちの中でのマンガなのに、水着に下着にお風呂に制服とコスチュームも多様なのだ。
ほのぼのしつつも、いつか結ばれるその時が来るまでは読み続けていたい作品。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 22:43 | コメント (1) | トラックバック
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2010年08月20日

無防備?天然?カノジョの巻き起こすエロハプニングに周りの男どもは動揺されっぱなしだ! 1巻目の「今日のあすかショー/モリタイシ」


今日のあすかショー(1)/モリタイシ
小学館/ビッグコミックス〔スペシャル〕

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◆◇◇
マニアック度:■■■□□
 

性とエロスに対して少々ヘンテコな価値基準を持つ女の子が、様々なシチュエーションで突拍子もない行動から周りの男たちを振り回す、という作品。
ショートページで、一人の少女のあらゆるかわいさを披露するという内容ですが、絶妙なさじ加減とあすかちゃんの個性が良いのだ。

 
中学三年生の女子、京野あすかはかわいいけれどちょっと変な女の子。
スカートがまくれあがってパンツ丸出しになっていたり、深夜の公園でいちゃつくカップルを観察しに行ったり、台風の日に水着で外に出たり。
カノジョの予測不可能な行動を目撃するモブの男性目線で、「おかしいけれど、かわいい」という女の子の一瞬のシチュエーションを単発スケッチ的に見せていく内容。

単純に、こう、特定の状況におけるフェチズムをすくいとって見せてくれるものから、彼女の脳内で展開される妙な理屈から実行に移される、奇行すれすれの行為を笑いとエロとともに描いておりまして。
「何がどうなってそういう状況になるんだ!……でもアリだな!」という日常に潜む罠かというようなシーンの連続がステキですな。

そしてなんと言ってもあすか嬢のキャラクターが光っておりまして。
パンツ見られて一礼したり水着で外に出たり恥じらいとか無いエロい子なのかなーと思いきや、けっこう純粋だし。
男の目線が気にならない無防備な天然系なのかなーと思えば、考えてることは理論的だし気にするところは気にするし。
ただ、一度何かを変な方向に考えだすと暴走気味に突っ走るところがある変な子ではありまして。けれど誰に対しても優しい少女で見ているだけで和むようで。

ちょっとエロいシチュエーションをひたすらに描くという内容ながら、下品にならずあざとくならず、そして無闇に露出度も上げない、といういたるところでの「ギリギリのライン」を選択・抽出しておりまして、そのうえで、日常の中で起こるありえそうでありえない状況、を巧く提示してくれています。
そして女の子のかわいさを男性向けに描きながらも、彼女自身の、ありそうでいてどこにも見たことがない個性が強い武器ともなっている漫画。
モリタイシ先生の描く女性キャラはやっぱりいいなぁ。
……ただ、欲を言えば、こーいうキャラは面白い長編ドラマで見たいんだよなーと思ったりも。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 21:06 | トラックバック
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2010年08月18日

相手は痴漢に暴漢、変質者!受難体質の美少女が護身術でバトル!? 1巻目の「大江山流護身術道場/KAKERU」


大江山流護身術道場(1)/KAKERU
芳文社/まんがタイムKRコミックス

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
万人向け度:◆◆◆◇◇
マニアック度:■■■■□
 

毎日のように痴漢に遭うしストーカー被害もしょっちゅう、という女の子が、超実戦主義の護身術道場に通い、悪漢共を自らの手で撃退できるようになってゆく、という内容。
萌えエロでキャッキャウフフしていたかと思ったら一転して対犯罪者とのスリリングな攻防、という展開。
作り自体に特色があり、なかなか興味深い作品。

 
主人公であるメガネ巨乳女子高生の中村睦月は痴漢に変質者、ストーカー被害が日常茶飯事という受難体質の女の子。
ピンチを救ってくれた大江山夏という中学生の女の子に誘われ、夏の父親が師範代を務める「大江山流護身術道場」の門を叩いた睦月は、力の無い者が自分を守るための知恵と技術と勇気を身につけ、襲いかかる暴漢たちを撃退してゆくというストーリー。

かわいい女の子が本気の形相で、凶器に目潰しに金的攻撃となりふり構わず男どもをボコボコにする姿が1話目に描かれ、インパクトのある作品。
ウンチクを交え広い意味での護身術を紹介するとともに、その実践が描かれ少しずつ強くなってゆく主人公、という流れであり、萌えエロかと思ったら格闘技マンガだったという新鮮な驚きがありまして。
同時に「なるほどこういう時はこう対処するのか」という雑学吸収の楽しさもあり。……というのもまぁ、個人的なことですが、これ読む前にちょうど酔っぱらいに因縁付けられたばかりということもあって、参考になるなぁと思っちゃったんですよ。

同時に萌えエロもちゃんと完備。お風呂シーンで女の子同士でキャッキャウフフしていたり、痴漢におっぱい揉まれたり悪漢に襲われ組み伏せられたりとエロピンチの睦月ちゃん、というシーンも続くわけで。
しかしいざ変態野郎とバトル、という状況になると一変してシリアスなアクションとなり、戦いの勝敗は彼女らの貞操が掛かっているだけに緊迫感も否応なく高まり、なかなかに手に汗握るんですわ。

実はけっこー粗さも残る内容でして、路線が固まりきっていないのか冗長なコメディシーケンスが続いたり、どういう位置づけなのか分からない名前付きのお友達キャラが唐突に登場したりとちょっと首を傾げる部分も多い。
序盤の悪役キャラは同情の余地の無い鬼畜外道な暴漢ばかりだったのに、組織的な悪役として途中から出てくる変態集団が完全にギャグキャラなのもちょいとばかり緊張感を削がれるし、かと思ったら睦月ちゃんのライバルとして、格闘技を学んだカラテお嬢様も出てくるし。

このあたり、方向性としてどうしたいんだろうかと不安なところでもありますが、どの路線でもけっこう面白くなりそうだなぁという期待のほうが勝りますな。
序盤のように、エロシチュ大ピンチからの逆転というカタルシスが気持ち良い展開でもいいし、お笑い変態集団を蹴散らすノリもアリだし、護身術vs実戦空手の異種格闘技路線も興味をそそるし。
ひょっとしてこれらを全部やるつもりなんだろうか。それはそれでワクワクしますな。
色んな意味で目が離せない作品です。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 23:49 | トラックバック
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2010年08月17日

この妹はエロいのにヤバい!怖い!兄をもてあそぶ変態妹! 1巻目の「おにいちゃんコントロール/影崎由那」


おにいちゃんコントロール(1)/影崎由那
双葉社/アクションコミックス・コミックハイ!

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●○○○
万人向け度:◆◆◇◇◇
マニアック度:■■■■□
 

自分の妹に対して密かに良からぬ感情を抱く兄の元へやってきた妹。
その気持ちを知った上であからさまに兄を誘惑しもてあそぶ妹、という屈折したラブコメのノリで変態兄妹の巻き起こす騒動を描くギャグコメディ。エロ風味。
変態というかもうここまで来ると怖いわこの妹。あと作者にとって久々のエロ路線復帰作でもあります。

 
大学生の豪志は、実の妹・乃亜のことが大好きな大学生。自分の気持ちを家族に知られないよう、上京をきっかけに東京のアパートで一人暮らしとなり、妹グッズを部屋中に溢れさせ妹萌えライフを堪能していた。
そのアパートへ突然にやってきた乃亜。お風呂にお布団にと積極的にスキンシップを図る乃亜に対して、理性は崩壊寸前で悶絶しまくりの兄。
しかし実は、乃亜のほうも実の兄が大好きでしかも兄の想いにはとっくに気づいており、天然を装い誘惑しまくるのだった、という設定。

さらには部屋に盗撮カメラをしかけ四六時中自分の兄を監視するとともに、アパートの住人たちをチェックし、兄に近づく悪い虫となりそうな女性には凶悪な面構えで徹底的に実力行使、という外道っぷり。
実の兄を誘惑し実の兄に押し倒されることを望み、その願いのために邪魔になりそうなものは排除するという、ヤンデレを通り越して家庭内ストーカーと化す妹。かわいい顔して大変にえげつない。
同時に、この変態兄妹の攻防のとばっちりを受ける周囲のキャラにもドラマが生まれ、あっちこっちで色々と大変なことに。

エロと萌えのドタバタギャグではあるんですが、妹の歪んだ想いと行動に、これはもう危ないくらいなんじゃないかという怖さと笑いのある内容。黙ってればかわいいんだけどねぇ……。
1巻目ラストでは、兄を狙う新たな敵(?)も登場。加熱する変態バトルへの期待も高まるというもの。
当の兄貴は自分の欲求を隠してるつもりなもんだから、一連の騒動の中心人物でありながら蚊帳の外であり、幸か不幸かという立場に。この妹、放置しとくと危険極まりないんだからさっさと押し倒してしまえよ、という気分に。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

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2010年08月16日

残念な美少女たちが巻き起こす、ノンストップハイテンションコメディ! 1巻目の「はみどる!/まりお金田」


はみどる!(1)/まりお金田
秋田書店/少年チャンピオンコミックス

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●○○○
万人向け度:◆◆◆◇◇
マニアック度:■■■□□
 

事務所から捨てられかけている崖っぷちの三人組アイドルグループが、必死に売れようと奮闘するものの常に空回りで残念なことになる、というギャグコメディ作。
お馬鹿でしょーもないんだけれども、憎めないよねーこういうの。女の子かわいいし。お色気あるし。

 
極度のアガリ症、脳天気貧乏娘、プライドだけは高い元天才子役という三人で結成された「まっしゅ・るーむ」という知名度皆無なアイドルグループ。
小さな仕事しか来ないうえに、現場ではいつも騒動ばかり。やる気だけはあるけれどいっこうに芽の出る気配はありません、というトホホな美少女達がドタバタとやる内容。

ノリ優先のスラップスティックにお色気要素を加えた典型的な美少女ギャグコメではあるんですが、12Pという少なめなページもあり畳み掛けるように繰り出されるネタとハイテンポな作りが相まって、くだらねーなーと思いつつもじわじわと楽しくなってくる作品。

三人娘がそれぞれの個性でぐいぐいと状況を振り回し、お約束だと分かっちゃいるのにめまぐるしい展開についついページをめくる手が止められないという感じ。
ほんときめこまかにボケが詰め込んであるんだよなぁ。

残念な美少女たちのヒロインらしからぬはっちゃけ具合もアホでノリノリでして、みっちり詰まった忙しいネタの応酬を頭をからっぽにして受け入れるとハッピーになれますよ、という漫画。
箸休めというか食後のデザートというか、こういうくだらないのをどばーっと脳内に流しこみたくなる時ってあるんだよなぁ。
でも作りはきめ細かで丁寧なんだよな。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 21:47 | トラックバック
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2010年08月14日

恋に修行に精進を続ける、見習い和菓子職人の世界は大変だけれど楽しそうだ! 1巻目の「わさんぼん/佐藤両々」


わさんぼん(1)/佐藤両々
芳文社/まんがタイムコミックス

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
万人向け度:◆◆◆◆◇
マニアック度:■■■□□
 

製菓学校を卒業したばかりの男子が京都の小さな老舗の和菓子屋へ住み込み修行を始め、美人の一人娘に一目惚れしつつも一人前の職人を目指して日々奮闘する、というコメディ4コマ。
雑学を散りばめながら働く男の職人世界を描くと同時に、ヒロインの保護者が常に控えている場での賑やかなドタバタラブコメが楽しめる内容。

 
主人公の望月草太は手先が器用で根は真面目だが、思ったことがすぐ口に出る、少々残念な男子。
そんな彼が、製菓学校を卒業後、幼い頃に食べた思い出の味の饅頭を作った店である、京都の老舗和菓子屋へ勤めることとなる。
そこで一人娘の牡丹ちゃんと再会を果たすと同時に一目惚れ。だがしかし、彼女の周囲では兄や父親がしっかりガードを固めており。
恋の行方と職人としての行く末はいかに、という内容。

4コマではあるものの、職業漫画としてかなり丁寧に和菓子職人の世界を紹介する内容でもありまして、冒頭が製菓学校での就職活動から始まるというくらい。
最初は雑用しか任されていない草太が、自主的に熱心な修行に励み新しいメニュー作りに奮闘する流れでは複数話をかけて彼が成長してゆく姿を見せる長編的な要素もありまして。
それに伴いキャラの関係も少しずつ変化を見せ、シチュエーションコメディながら飽きのこない作りとなっています。
バカだけれど熱心さと器用さで周囲に認められてゆく草太。アクセ作りのくだりはかっこよかったなぁ。
あと彼のなにげない言動が、他の先輩職人の草太に対する意識を少しずつ改めていったりとか。このへんも職業漫画のツボをさりげに含ませてあります。

また職人としては見込みがあるけどヒトとして問題アリな草太をはじめ、キャラクターもみんないい味出してまして。
常にはんなり笑顔で風呂上りの寝間着姿も和装な牡丹ちゃんに、彼女の兄で妹大事だが若干ツンデレ気味の萩くんや、アホの子ワンツーを決める道明寺兄妹などなど。
彼らがシチュエーション下での立ち位置を明確にしつつも、場においての絡みは性格とキャラ関係をきちんと反映させているため、キャラクターコメディとしても賑やかで楽しいんですな。
メインヒロインは牡丹さんですが、道明寺妹の咲良ちゃんもアホながら場の前に前に出てくるのでいいキャラになってんだよなー。

京都が舞台ということもあり、京ことばによる掛け合いも作品の特色となっており、和菓子と和装の世界でもあるためかわいく華やかな意匠に衣装を見てゆく楽しみもあり。着物の柄トーンについつい目が行っちゃうのよね。
色んな人に読んでもらえる4コマとして、漫画としての要素がモチーフにキャラにドラマとがほどよいバランスで混ざり合い、なんとなく読んでいても自然と愛着の沸く出来栄えです。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

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2010年08月13日

悔しいけれど、こんな出会いに憧れてるんです!オタなボクと彼女の恋愛オムニバス! 1巻目の「○○デレ/井上よしひさ」


○○デレ(1)/井上よしひさ
ジャイブ/CRコミックスDX

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◇◇◇
マニアック度:■■■□□
 

アキバ系なオタク趣味を持つ男の子達が、何かのきっかけから女の子と知り合うという、その馴れ初めをショートストーリーとして描く短編シリーズ連作。
あざといと言えばあざといんだけれど、でもやっぱりこういうのが好きなんだよ「いつかきっと俺も……」とか思っちゃうんだよ!と悶絶。

 
主人公となるのは、アニメマンガにゲーム鉄道と様々なオタク趣味を持つ男子。
彼らがハプニング気味に趣味を同じくする女の子と知り合いになり、仲良くなっていくという内容。
仲良くなると言っても恋人未満な関係のところで各話エンドマークが付くのが特徴。これから仲を深めていくぞーというところまでなのだ。

女性キャラは総じてオタク趣味に対する理解があり、心優しくどの主人公に対しても偏見や嫌味も無く話しかけてくれるような女の子ばかりでして。
イベント的なハプニングでいやおうなくコミュニケーションを取る運びとなり、そこで互いに理解し合っていくという流れでして。
そりゃこれだけみんなかわいくて自分の趣味を分かってくれて、向こうから話しかけてくれるんだったら男として攻めなきゃいかんだろー!
とは思いつつも、ああでも実際はこんなに会話するようになっても俺だったら「騙されるな、これは彼女が誰にでも優しく話してくれるのであって俺はそのへんに転がってる男と一緒なんだ」と身構えちゃうかもなぁ。いやいやだからこそアプローチするべきなんだ。
……などとまぁ不毛なことを考えてしまうわけですが。

それというのも、物語がほとんど「知り合ってから少し親しくなるまで」という、お付き合いとしては入り口が開きましたというところで寸止めされており、そのため「さあここから恋人同士となるにはどうするよ」という想像の余地が残っているわけで。おかげであれこれと考えることになるのだ。
また恋愛ドラマとしての紆余曲折に至る前で話を終わらせているため、「ここからいろいろとあるんだろうがまぁ頑張れこんちくしょー!」と素直に応援してあげたくなるのも特徴。
逆に考えると、出会いそのものの過程は様々にあっても、そこから先は結局のところ恋愛話のパターンとなってしまうため、あえてここで切るという選択だったのかもしれませんな。

女の子たちはみんなかわいくていい子ばかりで、どの子にもコスチューム的な楽しみもあるしポニーテール率も高めでナイス。
男子にとって都合のいい話ばかりで夢を見ちゃいかんとは分かっているんですが、分かっているはずなのにこういうのは弱い。
もう俺の負けでいいから夢を見させてくれよ、と年甲斐も無く思ってしまいますな。
ちなみにおいらの好みは、冷ややかな視線がステキな、メガネポニーの漫研部部長です。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 03:29 | コメント (1) | トラックバック
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2010年08月11日

愛の力で困難を乗り越える二人の姿がとてもホットなロマンスドラマ! 1巻目の「百年恋慕/真柴なお」


百年恋慕(1)/真柴なお
白泉社/花とゆめコミックス

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◆◆◇
マニアック度:■■□□□
 

忌み嫌われる黒髪を持ち、人間よりも長い時を生きるために魔女として恐れられているヒロインが、人助けの代償として差し出された若い王子の恋に落ち……というロマンス。
読み切りエピソードから設定と話を広げ長編として再出発した形となる作品。

 
とある王国に住まい百年の時を生きる魔女・エヴァ。
国王より不治の病に冒された第一王子を治すよう頼まれ、彼女はその代わりに病弱で幼い第五王子を差し出せと要求する。
エヴァにとっては冗談のつもりだったが、体も弱く王家では疎んじられていた第五王子・ルイスはあっけなくエヴァの元に差し出される。
それから10年が経ち、大人になったルイスはエヴァに対して自分の思いを告げるが……。という導入。

エヴァは魔女とは言っても、実は種族としての寿命が長く、動物と会話できたり豊富な知識から薬草の扱いに長けてはいるが、いわゆる「魔法」は使えないという設定。
しかしその種族の証である黒髪が不吉な存在として他の人間から忌むべき存在として扱われ、自身もその立場を受け入れ魔女らしく悪役を演じるものの、実は百年もの間孤独の中で寂しい思いをしてきたという設定。
そんな彼女に対し、ルイス王子は誤解も偏見もなく彼女の全てを受け入れてくれるどころか、恋の相手として積極的にエヴァにアプローチするという関係。

嫌われ者の魔女なんだけれど、実は善人のエヴァ。
病弱の王子様のはずが、すっかり押せ押せのイケメンとなったルイス。
ずっと年上のはずなのに、寂しがり屋でそのうえルイスとの恋に対しては純情で子供のようになるエヴァ。
まだ若いのに恋人の扱いとしては落ち着きもあるクールなルイス。
この二人の対比が、恋愛ドラマとして盛り上がりを作る仕組み。
ツンデレなエヴァとクールに情熱的なルイス。ラブラブな二人の様子はもう甘くてニヤケますぜ。

んで、エヴァとルイスがどのように結ばれるかまでを描いたのが1話目であり、本来は読み切り短編作であった部分。
2話目からは王位の継承者としてエヴァとともに王宮に戻ってきたルイスが、継承権争いのため兄弟たちと対立するというドラマに。
権謀術数渦巻く中で二人に試練が待っているという展開です。
この部分は、サスペンスや王朝大河というよりも、王宮内での人間関係の中で事件とトラブルが起こるが二人の愛の強さでそれを乗り越えるというメロドラマ調。

完全に個人的な好き嫌いの話になりますが、設定を活かすなら、物語としては「エヴァとルイスが10年後に結ばれる」よりも以前の頃の話をもっと読みたいなーと思ったりも。
王朝サスペンスのノリもいいんですが、どうしても舞台としてライバルとなる他の王子やその従者など、イケメンだらけの人間関係でのメロドラマとなり、女性向けの側面が強くなるわけで。
それはそれなんだけれど、やっぱり、嫌われ者の美しい魔女と、彼女をそっと支える幼く優しい王子、というシチュエーションに魅力を感じてしまうんですな。
巻末のおまけ書き下ろし部分で、そのへんのエピソードもちょろっとやってはいますが。

ともあれ、周囲は敵だらけの中でも気丈に立ち向かうエヴァの姿が光っており、そしていよいよピンチになった時に現れるルイスも素敵で。んですでにベッドをともにするような関係となっている二人のラブラブっぷりがお熱いわけですよ。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 21:08 | トラックバック
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2010年08月09日

青春の舞台は土俵の上にある!新鋭作家がラブと相撲の異色ドラマに挑む! 1巻目の「呼出し一/中村明日美子」


呼出し一(1)/中村明日美子
講談社/モーニングKC

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◆◆◇
マニアック度:■■■□□
 

大の相撲好きの両親に育てられた18歳の男子が、初めての彼女と嬉し恥ずかし恋人生活を送ろうという一方で、呼出しとして角界入りを目指すという青春ドラマ。
以前から注目しておりました中村明日美子の一般青年誌デビューとなった作品。職業モノとしての要素を持ちつつも、作者ならではのキュートな男子が右往左往する様子に笑みがこぼれる内容。

 
主人公・塚地肇。18歳の春に下級生から告白され、人生初の彼女を迎えた男の子。ちなみに勉強はてんでダメで性格もちょっとお馬鹿だが根は純情。
両親は超が付くほどの相撲好きで、彼に対して「呼出しにならないか」と持ちかけるものの彼は猛反発。
ところがある日、ちょっとした事情から国技館へ親の代わりに相撲を観に行くこととなり、そこで生の角界に触れたことでわずかながら相撲への気持ちに変化が生じはじめ、同時に、とある一人の綺麗なお姉さんと知り合うことになる。

プロフェッショナル職業雑学漫画に、作者お得意の青春ドラマを載せたような内容でして。
いい男なのにちょっと間抜けな主人公が、親に力士に彼女にとあたふたと振り回されるうちに何故か相撲の世界へ魅せられていく、という導入。

1巻目ということもあってか、力士と相撲の世界についての、普段はあまり注目されない部分での紹介と、「呼出し」という職業についての解説が入るとともに、物語も主人公が角界への第一歩を踏み出すその直前といったあたりのため、どーいう路線の漫画になるのかちょいと見えないところもあり。
だって相撲漫画やるにしては主人公は別に力士ではないわけだし、女の子はすげーかわいくて恋愛要素もあるし。でも職業漫画の例に倣っているし。でも漫画としては主人公の内面をぐっとクローズアップさせるように描いてるし。
で、よくよくと単行本のオビや背表紙の解説を見てみると、「角界ラブコメ」とありまして。
ああなるほどラブコメでいくのかと一人で勝手に納得した次第。

んで女性キャラは今のところ二人ほど登場するわけですが、異なるタイプながらもヒロインとしての魅力充分でして。
主人公の恋人となる小林みきさんは甘い笑顔を見せるおとなしい子猫のような少女で、男臭い相撲だらけのシーンが続くなかでちょっとしたシーンでのさりげないしぐさがいちいちカワイイ。
んでもう一人、肇くんの両親と負けず劣らずの相撲好きのおねーさんであるミサキさん。長い黒髪としゅっとした目付きが美しい。
そして彼女ができたばかりの主人公が、ミサキさんとの出会いにどこかしら心を昂ぶらせる様子もありまして。恋の行方も波乱の予感が。というかあんなカワイイ彼女を泣かすようなことしたら許さんぞてめー。

特殊な職業の世界に身を置くことになる主人公とともに、プロの世界の舞台裏を覗くという漫画としての形式は割と定型的ながらも、キャラの良さに作者の個性がきちんと反映されており、ファンとしても一安心。
主人公の肇くんも黙ってればクールなイケメンなのに、何かあってはグラグラと心中穏やかでない間抜けっぷりが愛嬌もありキュートなのだ。彼の両親も相撲バカっぷりが非常にうざったいが、純粋に相撲が大好きなので憎めないし。

肇くんの恋と進路の行き先を微笑ましく見守るとともに、ドラマとしてどう盛り上げていくのかが楽しみな作品。
それにしてもこの作者はほんと作風の幅が広い。別の雑誌で連載してるのなんか、耽美と背徳のインモラルサスペンスだったりするし。
かと思えばこういったメジャー指向もこなせるとは。ほんと作品としても描き手としてもこれから期待。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 23:28 | トラックバック
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2010年08月06日

ヒクツ喪男と残念な美少女達でお送りするノリノリハイテンションギャグ! 1巻目の「まかまか/美川べるの」


まかまか(1)/美川べるの
角川書店/角川コミックス・エース・エクストラ

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
万人向け度:◆◆◆◇◇
マニアック度:■■■□□
 

過度の劣等感から鬱屈した性格の持ち主である新米教師が、とある女子高にて問題生徒のいるクラスを受け持つこととなり、美少女なんだけど厄介な連中とドタバタとやる内容。
絶え間なく繰り出されるネタの数々に、「あっ畜生、俺こんなんで笑ってしまった」という悔しい喜びのある内容。

 
主人公は「イケメンリア充は死ね」と公然と言い放つような喪男教師で、周囲に集うのは無表情で奇行無軌道フリーダム女子を中心とした女の子グループ。
彼らが頻繁にフリ、ボケ、ツッコミを殴り合うように応酬し、単発ネタの連続で話をつなぐ作り。
ネタの路線は何でもありの不条理路線。喪男教師が血の涙を流してぶち切れていたかと思えば、部活動の最中に謎のクリーチャーとバトルし始めたり。

3コマあったらそのうち1コマはフリで残りはボケというくらいの密度とハイペースな展開が特徴で、そのうえネタも何でもありではあるのですが、しっかりとまめにツッコミとフォローのセリフを入れているため、分かりやすく読めるギャグに。
おかげでセリフ量が増えまくってますが、これも作風。

美川べるの作品として見ると、過去の作品に比べ舞台や設定に明確な特徴を持たせていない分、ネタ自身とセリフの掛け合いがより浮き出ているような印象。設定からくる制約が無いぶん、自由にやってるということかも。
おかげで予想もしないところから予想もしないものが飛び出してきちゃってうっかり笑うのよ。巨大おっぱいとかもう笑いこらえるの大変。

やかましいネガティブ男と美少女によるギャグとなると、漫画の器として絶望先生みたいだなーと思ってましたが、読んでみれば作者独自のセンスで突っ走るギャグの数々にそんなことはどうでもよくなってくる漫画。
貼り付いたような無機質な萌え顔である美咲さんの面構えが脳裏に焼き付いて離れないわぁ。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 23:37 | トラックバック
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2010年08月04日

漫画家を襲った深い哀しみがひとつの作品として昇華する……! 1巻目の「さよならもいわずに/上野顕太郎」


さよならもいわずに/上野顕太郎
エンターブレイン/ビームコミックス

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
万人向け度:◆◆◇◇◇
マニアック度:■■□□□
 

最愛の妻を亡くすという突然の悲劇に見舞われた、著者自身の体験をドキュメンタリーとして、魂から搾り出すような独白として描き出す作品。
漫画家としての技術を尽くして描き出される、慟哭や悲鳴に等しい表現の数々に息を呑む。

 
2004年12月10日、漫画家・上野顕太郎の妻が突然死を遂げる。
この単行本は、死の当日から葬儀を経て、この一件を漫画にしようと決意しネームにとりかかるまでを描いた作品である。

写実的にリアルに描かれる著者自身の生活風景とともに、克明に「その日」の様子を描き出すと同時に、大きな動揺と悲しみは自身の身を大きく変貌させるほどに抽象的に描画されておりまして。
この抽象表現が作者の感情が生々しく伝わって来るようで、読むほどに痛々しさを覚える内容。
また作者の脳裏に浮かぶ妻との思い出がフラッシュバックのように挿入され、在りし日への思いや後悔も語られています。

読者としては、悲劇という物語とも体験談とも異なり、愛する者を失ったひとりの男の心の中をダイレクトに見ているような気分にさせられる作品でして。
これを可能にしたのはやはり、作者の力量の成せるものなのだと凄さを感じてしまうと同時に、これが漫画だと、漫画だからこそこれをなし得ることができたのだと、表現に圧倒される作品でもあります。

また驚かされるのは、妻の死と葬儀のただ中にあっても、締め切りの近い漫画原稿を描き続けていたことと、悲劇からあまり時間の経っていないうちに「このことを漫画にしよう」と決意している点である。
プロとしての意識の高さと、漫画家であることの業の深さを垣間見た気がします。

漫画家が、自身やその周囲に起きた不幸について作品として描いたものはいくつかありますが、この作品ほど、重く深いその悲しみがその心の動きまで伝わってくるような作品は他にないです。
痛切な苦しみや絶望が作者の心の中の形をそのままに紙面に表現されているため、読んで泣けるとか、感情移入できるとかいうわけではなくて、ただひたすらにこの迫力に気圧されてしまうのだ。
誰にでもおすすめできる作品ではないけれど、漫画作品として、これは知っておいてもらいたい一冊。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 23:49 | トラックバック
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2010年08月03日

ほのぼのラブコメと重く冷たいシリアスが同居する異色4コマ! 1巻目の「琴浦さん/えのきづ」


琴浦さん(1)/えのきづ
マイクロマガジン社/マイクロマガジン・コミックス

オススメ度:★★★★☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◆◇◇
マニアック度:■■□□□
 

他人の心が読める少女・琴浦さんと、彼女のことを好きになってしまった男の子。超能力研究部の二人を中心に送る学園4コマ。
超能力という設定でもってラブコメやるんだなーと思っていると、きつ〜い展開が待ってます。単行本でまとめて読むとこの落差の大きさに驚く。

 
琴浦さんは人の考えていることが分かる超能力を持った女の子。誤解を受けながら生活していたために何度も転校を繰り返し、そのため心に壁を作り周りとの接触を拒んできた娘でして。
彼女がやってきたクラスで、隣の席になったのがちょっとスケベだが根は優しい男子の真鍋くん。彼は偶然にも琴浦さんとマンションの部屋も隣どうしに。
そして二人をなかば強引にESP研究会に招き入れる、強気で我田引水な性格の御舟百合子。
仲良くなる真鍋くんと琴浦さんを目の当たりにして、嫉妬からひどいイジメに走る森谷ヒヨリ。

冒頭から、転校初日にもう同級生との間に軋轢を生む琴浦さん、というピリピリした始まりでして。
「人の心を読む」という能力が巻き起こす誤解やトラブルや、エロ妄想を読み取ってしまってあたふたする琴浦さん、というほのぼの学園コメディやる一方で、ドロッドロにシリアスな展開を急転直下にしかけ、空気を一変させるのが特徴。
森谷さんのイジメもえげつない。おまけに、陽気に振舞う御舟さんの過去もいわくつきだし。

異端視される琴浦さんと、彼女を救う周囲の面々という人間ドラマがある一方で、真鍋くんと琴浦さんの二人のカップルとしてのラブコメ部分では愛情いっぱいのラブリー具合にニヤニヤされっぱなしでもありまして。
「人の心を読む」という能力を自分の好きな彼女が持っていたらどうなる、というシチュエーションが存分に堪能できるわけですな。わざとエロエロな妄想を琴浦さんに読み取らせるとか、何かのプレイですかというくらいちょっと興奮する。

ネタとして、話として明暗の振り幅が大きいだけに読んでると戸惑うこともあり、また長編としての構成にもちょいとぎこちなさを感じたりもするんですが、読んで受けるインパクトは大きく、今後も何かもっとひどいことが起きるのではないだろうかとハラハラするわけでして。そのために続きを読みたくさせるマンガ。
重たい過去を持ってそうなキャラが多いんだけど、そのへんはまだまだ掘り下げていないもんなぁ。
でもこう、何事も起こらずに平和に楽しくやってくれと願いたくもあるけれども、やっぱりこのままじゃ済まないんだろうなぁ。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 21:08 | トラックバック
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2010年08月02日

中学生男子と美人OLの歳の差カップルの甘〜い世界にデレデレしっぱなし! 1巻目の「GAME OVER/水谷フーカ」


GAME OVER/水谷フーカ
白泉社

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
万人向け度:◆◆◆◆◇
マニアック度:■■■□□
 

歳の離れた一組男女の馴れ初めからゴールインまでを描く表題作を中心に、恋愛や友情の少女漫画的なドラマをコミカルからハートフルまで描く短篇集。
いやー、その歳の差カップルの破壊力が凄いわぁ〜。ラブラブっぷりがもう身悶えするほど。

 
短編3作と表題の中篇作ひとつからなる1冊。
「GAME OVER」は単行本中後半に収録されておりまして、前半部分で微笑ましい話が続くなーと思っているとこの表題作にやられるという仕組みだ。

この話、日常に退屈している美人OLの朱美さんが、毎朝のバス通勤の途中にちょっとしたいたずら心から自分ゲームを始め、そこで一人の少年・翔太くんと出会うという1話目でして。
そこから、節目ごとに進展してゆく二人の姿をゴールインまで定点観測的に追うという運び。
複数話でひとつのドラマを形作るのではなく、歳の離れたカップルという二人のキャラを、どんなシーンのどんなシチュエーションでもって素敵な恋人達として描き出すか、ということを念頭に置いた作品となっています。物語として長編ドラマの起伏を作っているわけではない、ということ。
しかしそのおかげで、平和に安心してふたりのラブラブっぷりを眺めることができるわけでして。恋人としてともに過ごす二人の間に起こった「おいしいシーン」を抽出しているため、どの話にも「このページ、このコマがステキ!」と思える箇所があるわけですな。

あとまー、えー、個人的な趣味嗜好から申し上げますと、チビな少年とお姉さんという、いわゆるショタ姉モノとかもう大好物でして。おまけに朱美さんが素敵なメガネ美人とあってはね、もうね、これは自分のために描かれたマンガだと思えるほどでして。
んで、年下で子供のくせに妙に落ち着きのある翔太くんと、年上なのに恋愛に関しては子供っぽさを見せてあたふたしちゃう朱美さんが。もう二人ともかわいいっ!そしてたまにお姉さんらしく余裕なオトナを演じる朱美さんもたまらん!
「××××は、私が今日は奢るから」のとことかもう、うわああぁぁっと悶絶するくらいでもう。
これ読んでる最中、ずっとデレデレしっぱなしだったんですが、そのわけを少しでも分かってもらえれば幸い。

他の収録作はそれぞれに毛色が異なり、親に問題をかかえた兄妹とその友人の話、若くて小さな男の子店長の営むケーキ屋にやってきたヤンキー娘の話(これもショタ姉だ)、ケンカした二人の女の子の仲直りを描くショートページ作とありまして。
それぞれに種類の異なる収録作から試行錯誤の仮定も垣間見えますが、やはりどの話にも「このコマが!この表情がイイ!」という素敵な一瞬を拝めるようになってます。
……ああもう、もっぺん読もう。朱美さんかわいすぎる。

姉、ショタ、という属性要素のあるキャラを土台とし、シチュエーションに基づき膨らませてゆくエピソードを描くというのは、男性向けであればつまるところ「萌えシチュ」と呼ばれるわけですが、やはり少女漫画的なアプローチで女性側の心理描写がより深く描かれる恋愛シチュエーションは、男性向けの萌えでは到底かないませんね。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 20:30 | トラックバック
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2010年08月01日

騒々しいけど憎めないバカップル誕生!初々しくてかわいらしい恋人模様に身悶え! 1巻目の「はるかぜ日和/来瀬ナオ」


はるかぜ日和(1)/来瀬ナオ
竹書房/バンブーコミックス/WIN SELECTION

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◆◇◇
マニアック度:■■□□□
 

めでたく恋人同士となった直情天然男子と無口不思議っ娘のカップルの、学園でデートでおうちでと微笑ましくも賑やかに送る日々を描いたコメディ作。
1ページ1ネタの変形4コマで、互いのことが好きでたまらない二人が思う存分いちゃつく様子がもう激甘ハートフルでたまらん。

 
子犬のようなショタ男子で、まっすぐで熱血でやかましくて思ったことはすぐ行動に移すが、やることなすこと子供っぽい太郎くん。
そんな彼からの告白を受け、晴れて彼女となったのは、物静かで無口無表情でイマイチ価値観に変なところがあるけれど性根は純真な、同級生の吏南ちゃん。
恋人同士となったのはいいけれど、おててつないで一緒に帰るのが何よりの楽しみだったり、恋人らしくラブラブするぞと交換日記から始めたり。周囲もあきれるような子供っぽい恋人の風景なんですが、太郎も吏南もそれで充分に幸せ、という内容。

ハチャメチャでイノセントで元気いっぱいな太郎が吏南をぐいぐいと振り回し、吏南もちょっと戸惑い気味だけれど喜んで太郎に付き合っている、という二人のカワイイ恋の姿を眺める作品でありまして。
なんかもう中学……いや小学生並みじゃねこの子供っぽさは、と脇役キャラのツッコミと同じく茶々を入れつつ読む感じなんですが、でも当人たちが幸せそうなのでこれでいいかと微笑ましくなってくる内容。

変形4コマとして、1ページでひとつのシチュエーションを描き、それを重ね話ごとの流れを作るため物語としてのドラマがあるという感じではないんですが、1ページごとに「子供っぽい恋人同士がいちゃいちゃする様子」が描かれるということでもあり、なんかもうスウィートすぎるネタの連続に心の味覚が甘さで変になりそうで。
作画のほうも、ころころわちゃわちゃとかわいくて賑やかだし。

太郎のほうは本能優先・単純明快なバカ男子を美化させ無邪気さを前面に押し出す描かれかたで、これはこれでいいのですがキャラとして面白いのはやはり吏南のほう。
おとなしくて性格も控えめな無口少女なんだけれど、太郎の熱いラブラブアプローチに恥ずかしそうに照れ照れになる姿がかわいいですな。たまに、静かにズバっとした物言いで太郎を凹ましたりするところもなんか良い。

恋愛というよりも、もう恋人ごっことでもいうような漫画ですが、逆にこう心が洗われるというか、汚れのない純な気持ちでの恋愛、というのがひどくうらやましくなってくるから不思議。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 21:24 | トラックバック
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メガネ女子の作る魔法の薬が人と人との絆を作る!出来の良さと質の高さは保証しますよ! 1巻目の「くすりのマジョラム/鈴城芹」

メガネ女子の作る魔法の薬が人と人との絆を作る!出来の良さと質の高さは保証しますよ! 1巻目の「くすりのマジョラム/鈴城芹」


くすりのマジョラム(1)/鈴城芹
芳文社/まんがタイムKRコミックス

オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●●
万人向け度:◆◆◆◇◇
マニアック度:■■■□□
 

見た目のまるで違う双子の姉妹が営む調剤薬局。そこでは実はホンモノの魔法の薬も取り扱っていて……、という4コマ。
作画も設定も冴え、広がりのあるキャラクターコメディに加え、薬局の漫画としてメディカルな雑学ネタも散りばめられておりまして。
これ1作品で一度二度三度と楽しめる内容。スキの無い作りがそこらの4コマには無いクオリティを産み出してます。

 
馬放調剤薬局は、長身で巨乳の妹・ユキと見た目はちびっ子・ラムの双子姉妹のいるお店。
薬剤師の二人ですが、実はラムのほうは本場英国にて魔法の指導を受けた本物の魔女。
普通のお薬では解決できないような悩みや願いを叶えるため、様々な登場人物に魔法の薬も処方する、という設定。

舞台としてはこのように主役のみに一点だけ魔法という要素を与えた最低限の設定ながらも、キャラにネタにと魅力のあるポイントが多く、非常に読みがいのある作品でして。
ユキとラムの姉妹をはじめ、お店に来るお客さんから網の目のように人間関係が広がってゆき、次々と登場人物が出てくるのが特徴。
そうして登場するキャラもそれぞれにエピソードを持ち、網の目の中で三角関係が築かれたり仲が良くなったりとつながりが有機的に変化を見せております。
キャラクターごとの個性は、わりと漫画の中でのポジションや役割に即したものでありつつも、この網の目状の人間関係があるおかげで、脇役がどのシーンで登場しても常にキャラとしての主張を持つができるのですな。

そういったキャラクターコメディとしての側面だけでなく、医療漫画、職業漫画としての要素もありまして。
調剤薬局での仕事ぶりから、薬の仕組みや病気と体の関係をさらりと紹介しており、雑学ネタを読んでいく楽しさもあるのだ。
また、ラムが作る魔法の薬というのもあやふやで都合のいい「魔法」ではなく、医学的に体のどこのどの部分にどのように作用し、その結果魔法の効能が現れる、という設定をとっておりまして。これがより医療漫画的な側面を強めるとともに、魔法の薬の仕組みや設定そのものを話の仕掛けとしてネタを転がし膨らませておりまして。
このへんの使い方も非常に巧いです。

さらには、ちょいちょいと挟み込まれる小ネタに加え、ソフトにアダルトなセクハラお色気ネタもスパイスとなり、作品の雰囲気にちょっとした色つやを与え漫画としての個性にもなっておりまして。
ほいでもって女の子もみんなかわいいし、あとここが個人的に重要なんですが、主要キャラがメガネっ娘二人組で、片方が天然巨乳でもう片方がロリクールとかもう、何のご褒美ですかとたまらんわけですよ。

絵やキャラ、設定にキャラの見せ方や話の組み立てと、非常にしっかりと作りこまれた作品。
4コマとしてのトーンはわりと静かなほうで、登場人物は多く賑やかながらもキャラの掛け合い自体は落ち着いていますが、読んでいくと漫画の向こうにいる登場人物達が立体的に人とのつながりを構築しているのが感じられる漫画です。
ストーリーの重ねかたもうまいもんなぁ。前の話で登場した設定やエピソードが、後の話で反映されてたり踏襲があったりと、細かなところまで気を利かせた丁寧な作りには恐れいります。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 00:29 | トラックバック
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