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2010年07月29日

だらしのない一人暮らし女子の生態は……なぜだかこんなにもキュートだ!? 1巻目の「彼女のひとりぐらし/玉置勉強」


彼女のひとりぐらし(1)/玉置勉強
幻冬舎/バーズコミックス デラックス

オススメ度:★★★★☆
俺これ好き度:●●●○○
万人向け度:◆◆◆◆◇
マニアック度:■■■□□
 

自宅でフリーランスの仕事を細々と営む独身女性。彼氏ナシ。
そんな彼女の、寂しくてズボラでだらしのない日々の暮らしっぷりを、多すぎる独り言とともに描くコメディ。
みっともないにもほどがある残念な女子の日常を生々しく描くとともに、だらしないがゆえにみっともなくはしたない、そんな飾り気の無い女性の姿に潜むある種のフェチズムを見いだす作品。エロいんだけれどエロくないのが、逆にエロいわけよ。

 
主人公の輿水理香は26歳独身。
会社勤めを辞め、フリーのデザイナー・イラストレーターとして身を立てているものの、身分はペーペー。
一人暮らしで自宅勤務のために出会いもなければ一日中家でだらだら過ごす身でして、酒にゲームにと自堕落にゆるみきった生活を続ける日々。
でもやっぱり、素敵な彼氏と素敵な暮らしを送りたいわーと日々妄想に励むものの、現実はみっともないこと甚だしい方向にエスカレートしておりまして。

そんな「残念な女子」が、いかに日常を残念に過ごしているか、その生態をつぶさに観察するような漫画でして。
酒飲みながらステキ生活に想いを馳せたり、風呂上りの下着姿でごろごろ転がってPSPしたり、一人でラーメン屋に行ってビールも頼んじゃうし。
風邪ひいてダウンしたらやたらと不安になって心が折れそうになるし、不摂生がたたっておなかの肉がぶにょんぶにょんになるし、冷蔵庫で賞味期限がとっくに過ぎた調味料とか発掘するし。
そういっただらしなさやみっともなさに一喜一憂する様子が、おかしくて滑稽で、ちょっぴり切ないわけだ。

女子の一人暮らしっぷりそのものをコミカルに描く作品というと、元々は女性誌での作品が多く、そちらは読者である女性に対して共感を呼ぶ作りであったのに対して、こちらは男性向けに男性が描いているのが特徴。
そのため「女子の生態」として描かれていても、実は理香さんのやってることはあまり性別は関係なかったりする。このへん、あえて意図として「オッサン化」しているところをネタとする演出であるのかもしれないし、男性が読んでも共感できるようにしてあるのかもしれない。

日常エッセイとしてもおかしくないよなという内容ではあるんですが、物語としてのドラマ性は無いはずなのに、作画の変化と起伏があるためにダレずに読むことができるのも特徴。
構図やポーズにはだいぶ手間がかかっており、部屋ん中でゴロゴロしているだけでも動きが色々とあり、そのうえで肉体を強く意識させる作画でもあるため、いかがわしい視線でもって理香さんの肢体を追う楽しさもあるんですな。
風呂場でだらけていたりあぐらかいたり、シャツがめくれあがっておへそが見えたり。
そういった油断した姿のみっともなさから垣間見える色気の無いエロさが良いのだ。
かっこ悪い姿を見せる女の子ってかわいいよね、という目線。

時に寂しかったり時に辛かったりしつつも、なんだかんだでお気楽に独身生活を謳歌している理香さん。
あまりのだらしなさに「しょーがねぇなぁこいつは」と思いつつも、かわいい女子ならばニヤニヤして眺めていられるねぇという漫画。
アホっぷりがステキで楽しいのよこれ。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 2010年07月29日 22:22

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