« 1巻目の「みくよん/なぎみそ」 | メイン | 1巻目の「トライアルライド/小林知恵子・魚住青時」 »
2008年11月05日
1巻目の「新逆八犬伝アウトカラーズ/石田敦子」

新逆八犬伝アウトカラーズ(1)/石田敦子
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
(楽天内ひょうたん書店通販ページ)
石田敦子流変身ヒロインは、やっぱり読んでて心が痛かった!
里美八犬伝をベースに、「犬」を従える歌声を持つ主人公と、犬となり主人公に従う少女達による伝奇アクション作。
…ではあるんだけれども、ヒロインが虐待されてたり、事件が身近なところで陰惨だったりと救われない要素を持つ漫画。
お約束気味な設定と舞台でありつつも、主人公達の内面性に根ざしたドラマ作りが特徴なのよね。
主人公は歌うことが好きだったのに、今は歌うことをやめてしまった学生。
そんな彼の元に怪異が起こるとき、主人公の歌声に引き寄せられ、「犬」となるヒロイン達が集い、犬耳全裸に首輪、というエロい格好でいろいろとアクション、てな寸法。
主人公が歌うことによりヒロイン達の力が発揮される、というわけで毎回いろいろと歌ってるわけですが、その際歌われるものが実在の歌と歌詞である、てのもひとつの特徴。
シーンごとにその歌詞と意味を読み解いていくのもいいかと。
全体的にお色気ラブコメアクションではあるんですが、ドラマ作りを担う要素がいちいち重く、見た目以上に歯ごたえのあるドラマとなっております。
ヒロインが○○に××されちゃってるような娘だったり、主人公は主人公でいろいろとトラウマ持ちだし、最初の事件で身近な人が惨殺されるうえ、被害者の家族の悲しむ様子もちゃんと描くし。
いろいろと、「読んでて痛い」展開が続くんですな。
同時に、主人公と、その犬となる少女達との関係も、どうやら多分にセクシャルな関係となるようなんですが、これが単にお色気サービス要素のための設定ではなく、もっと生々しく「性」を感じさせるものでして。このへんの性の描き方もこの作者の特徴ですな。
主人公に、戦う美女がいっぱいで、なんかエロくてセックスを想起させるマンガ。……なんだけど、そこにはちゃんと悩みと傷を抱えた内面性に根ざした思春期のドラマとして成立させている作品。
エロでラブコメやるんでも、ちゃんと「重さ」が読み応えとなるのだ。
(楽天内ひょうたん書店通販ページ)
投稿者 bird_chief : 2008年11月05日 22:01
Trackback Pings
このエントリーのトラックバックURL:
http://b-chief.org/mt/cgi/mt-tb.cgi/1855

