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2008年10月22日

1巻目の「ばりごく麺/能條純一」


ばりごく麺(1)/能條純一
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
 
(楽天内ひょうたん書店通販ページ)
   
これが能條流、ハードボイルド・ラーメンストーリー!

一人の冴えない青年の視点で描かれる、とある天才料理人と小さなラーメン屋の物語。
なるほどこの人が料理漫画を描くとこうなるのかー、と感心しつつ、引力と勢いのある主人公にぐいぐい引き込まれるような作品。どことなく昭和の泥臭さがあるのだ。

 
主人公はうだつの上がらない眼鏡のサラリーマン。雨宿りついでに偶然立ち寄った小さなラーメン屋にて、まずいラーメンを「痛快だ!」と言いつつたいらげる、暑苦しくも不思議な熱気を放つ男と出会う。
彼こそが、スープへの飽くなき探究心を持ち、湯切りを極めたラーメンの生きた伝説であった。てな導入。
奇妙な縁で出会った彼等は、中年夫婦が二人でやってる小さなラーメン屋を盛り返すべく、眼鏡のサラリーマンは仕事をやめラーメンの道に進み、伝説の男は極上のスープを作り出す。

風のように現れ風のように去っていく、昭和の無頼ヒーローのような一人の天才を中心にしつつ、天才の姿を追いつつラーメンの修行に励む一人の若者との対比でドラマを作っておりまして。能條作品にあった天才+その他大勢、という漫画になっていないため、成長と成功のストーリーとしても読めるようになってます。
しかしなんつっても、伝説の男のキャラが良いっすな。熱い男でありつつも、言動はやや突飛なところがあり、しかし義理に厚く爽やかで気持ちのいい男なのだ。能條作品のヒーローとしては随分と明るい光を放つキャラですが、その分非常にストレートにこの人物の人間性が伝わってきまして。こう、意外にもノリノリで読めるんですな。

んであとは料理漫画として、この著者の画力で描かれる「もの食う人々」の表情が実に良い。
本当に旨いものを食ったときの、歓喜と衝撃とが入り混じったような一瞬のその顔が絶妙に描かれ、読んでるこっちに強烈な印象を与えてくれるのだ。

漫画としては渋めの系統に入る作品であるものの、じっくり読めばちゃんと面白い。なんとなくでも読んでもらえるといいなぁ。
(楽天内ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 2008年10月22日 23:38

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