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2008年09月17日

1巻目の「エンバーミング THE ANOTHER TALE OF FRANKENSTEIN/和月伸宏」


エンバーミング THE ANOTHER TALE OF FRANKENSTEIN/和月伸宏
オススメ度:★★★★☆
俺これ好き度:●●●○○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
…わ、和月がキレた…!?

19世紀のヨーロッパ。異能の科学者が残した書物を元に生み出される人造人間と、人造人間に関わることになった登場人物のドラマを暗く、しかし熱いアクションで描く作品。
これまでの著者の作品とは少々趣が異なり、ダークで後味の悪いストーリー展開が特徴。

 
死者を蘇生し、怪物のような力と身体能力を与えられた存在、人造人間。
その人造人間に、ある夜家族を殺されてしまった男性二人が主人公。その二人がそれぞれに、強い復讐心と探究心と、人造人間に対して並々ならぬ執着を持っており、やがて仇である人造人間と対峙し、アクション展開の果てに二人を悲劇が襲う、という感じ。

この1巻目はプロローグ的な作りであり、主人公はこの2人であるものの、複数人の主人公により場所と視点を変えてのエピソードで全体の物語を綴っていくようで、1巻目の最後では新たなキャラも登場する。
同じ世界観を用いた読みきり連作っぽい作りになってます。

全編を通して、コメディシーケンスは極力省かれ、人造人間に関わってしまったために全てが悲劇に巻き込まれていくという、狂気と執念のドラマが非常に特徴的でして。
「人造人間に進んで関わるのは悪人か狂人のどちらかだけ」という言葉の通り、1人は激しい怒りと憎しみの果てに狂人のようになってしまい、もう1人も妄執にとらわれ人間性を失ってしまい。
クライマックスでは激情が渦巻く中で、憎悪と決別の物語が幕を開けるという感じ。

狂気のような昂ぶる感情表現と、悲劇的なストーリー展開が盛り上がりを作っておりますが、話の激しさに負けない作画でアクション展開も描ききっておりまして。
和月流のダークファンタジーとして今後に期待できる出来栄え。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 2008年09月17日 23:29

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