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2008年09月01日

1巻目の「イヌジニン−犬神人−/室井大資」


イヌジニン−犬神人−(1)/室井大資
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
大地の気の乱れにより起こる怪異を人知れず鎮める「犬神人」という組織の活躍を描くオカルトホラーサスペンスアクション。
主人公格が渋い面のおっさんだったり色気のいの字も無かったり地味極まりないものの、伝奇ホラーアクションとして非常に出来の良い作品。これは面白かった。

 
現代日本を舞台に起こる怪奇事件。土地の気が乱れ「け」が生まれ、周囲に不幸や汚れを振りまくとき、どこからともなく現れる集団がいる。彼等は見た目は普通の現代人であるものの、それぞれに呪術、暗殺、などのエキスパートとして代々神社の裏稼業を引き受けていた集団であった。という設定。

偶発的、人為的に生まれた悪意の固まりである「け」が周囲に影響し、人や土地の姿を変え災いを振りまく、という設定であり、オカルトホラーといっても妖怪が出てきてアクション、というのとは趣が異なりまして。妖怪や幽霊など、なんだかわからない怪異を総称して「け」としてくくりつつ、「け」が生まれるに至った事件を調査し、そしてアクション展開が待ってる、という作り。

まずサスペンスホラーとして謎解き展開の出来が良く、そのうえ事件の発端も古来からの神の存在であったり、カルトな宗教団体であったり、現代社会の暗部にあったりとバラエティ豊かで飽きが無く。
そしてストーリーの背景に仕込まれた伝奇、伝承の類も禍々しく、恐ろしい味付けとして効果を出しておりまして。

さらには、犬神人のメンバーとなる人々もうまい設定がなされておりまして。
1人で全てを片付けるのではなく、怪異に対して「目」となる者、「手」や「耳」、「脳」となる者がおり、役割分担で事件に当たると動じに、組織としては官憲への根回しや現場の偽装を担当したりとバックアップに回るものがおりまして。
警察組織のように仕組みとシステムで事件を解決する面白さも描いているんですな。

グロテスクで、どこまでもダークで、しかし最後には少々の救いのある漫画。
出来がいいんですがやっぱ地味なので。こうしてプッシュしておきます。これは面白いぞ。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 2008年09月01日 23:05

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