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2008年08月28日

1巻目の「世界制服/榎本ナリコ」


世界制服(1)/榎本ナリコ
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
「制服の少女」を登場させるという点を縛りに、毎回いろいろと趣向を変えて展開されるSFギャグコメディ連作集。連作集だけど巻号数ついてます。
これがなかなかに、星新一やら藤子Fやらを髣髴とさせるいっぱしのSFでありまして。ニヤニヤしながら読めた作品。
あーいう感じのSFショート物とか好きならこれは買っておいたほうがいいぞ。

 
モチーフについてのテーマとして、「制服の少女」という決まりがある以外は、実に好き勝手に自由にやっているSFギャグ集。
地球の命運を賭けた一組の男女だとか、あるいは四畳半に住まう秘密の知生体だとか、技術革新により価値観の変わった未来世界だとか。いかにもSFショートのお題目が並んでおりまして。こういうの好きだとテーマだけでもわくわくしてきますな。

基本的に、あるifの中に放り込まれた男女がスラップスティックなノリでSFやってる感じでありまして。
が、もともとこの著者、情感とセンチメンタリズムな漫画の多い人ではあったんだが。ギャグもいけるというこの事実。著者自体もけっこうノリノリで突拍子も無い話を明るく描いてるのがいいですな。暗い未来やら世界の終わりなんてのもテーマとして出てきますが、基本的に終始ドタバタしていますんで、楽しく読める内容。

が、青年誌掲載作を描くにあたっての力の入れ方が分からなかったのか、2ちゃんねるを始めとしたネットスラングや、ニコニコ動画に初音ミクといったモチーフをいかにも「よく知らないけどオタクに流行ってるみたいだし使ってみました」と面白半分に節操も無く撒き散らしておりまして。このへんはいただけない。
しかし中盤からはそのへんの無駄な気負いや力が抜けたのか、リラックスして自由に好き勝手にやってます。

設定とシチュエーションの活かし方と、そこから繋がるオチもなかなかに巧く、ショートオムニバス作品としてはけっこういい出来ですぜ
(ひょうたん書店通販ページ)

投稿者 bird_chief : 2008年08月28日 22:23

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