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2008年05月15日

1巻目の「A君(17)の戦争/松本規之・豪屋大介」


A君(17)の戦争(1)/松本規之・豪屋大介
オススメ度:★★★★☆
俺これ好き度:●●●○○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
地味で平凡な男子高校生がある日突然中世ファンタジー世界に召喚され、魔王として大軍団を率いることになる、というお話。
いかにもベタな設定と、いかにも狙ったようなファンタジー系美少女に溢れてますが、この作品の本質はそこではないんだろうな。架空世界における軍事・歴史ものなんよ。

 
主人公は歴史好きな普通の高校生。しかしその存在感の無さと没個性っぷりは普通以下のレベルでありまして。
そんな彼が突然現れた美少女の手により異世界へと赴いたところ、大軍団のぶつかりあう戦争まっただなかの国へ、「魔王」として迎えられることになる。という内容。

設定からしてなかなかによくできてまして。異世界の、魔族と人間とが共存する国では、代々日本から魔王を召喚しては、文化・文明を発展させてきたわけで。中世ファンタジーなのに日本的で。
他にも戦争に至る地政学的要素やら敵国の内情やら、一見すると気付きにくいですがかなり作りこまれてます。

また、主人公がかなりの歴史好きである点や、鋭い洞察力、分析力を持ち、撤退する仲間に的確な助言を与えたりもしており。
なるほどお約束的な異世界ファンタジーと見せかけつつも、戦略・戦術級の架空戦記ものとしてアプローチしていくのだなというのが容易に伺い知れまして。
これは期待しないわけにはいかないでしょう。

また作画の面でも、お約束的に魅力的な女性キャラを登場させるのはもちろんのこと、「中世風の異世界だけど、日本」という独特な世界観をうまく表現するとともに、大軍団同士のぶつかりあう戦場の様子もなかなかの迫力をもって描けておりまして。
全体的な完成度もけっこう高くなってます。

ともあれ、主人公もこの世界に来たばかりでいちおうの導入部として設定説明が1巻目では中心のため、軍事もの、架空戦記ものとして面白くなってくるのは2巻目からでしょう。
でも待つ価値はあると思うべ。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 2008年05月15日 21:53

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