2008年04月21日
1巻目の「不思議くんJAM/小池田マヤ」

不思議くんJAM(1)/小池田マヤ
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
(ひょうたん書店通販ページ)
4コマコメディ……と思わせておいて、輪廻転生と業の司る長編ファンタジーロマンスであるという一品。小池田マヤ渾身の快作。
ちょっと重めなほのぼのコメディだなぁ、と思っていると、怒涛のごとく盛り上がる展開に、「お?おお??おおおおー!?」と興奮せずにはいられない。
序盤の主人公は、生まれ変わる前の前世とあの世の記憶を持つ少女。見た目は小学生なのに中身は大人で、クラスでも浮いた存在としてイジメにも遭っている彼女が、少女の目線で送る日常と前世やあの世での思い出を語る内容。
1巻目途中からは主人公が代わり、前世とあの世に何か因果を抱えた少年のストーリーが始まります。
基本的に4コマコメディとして進行するわけですが、謎と伏線があり長編ストーリーとして展開し、重要なシーンやターニングポイントでは4コマではなく普通のスタイルの漫画になったり。
また、キーとなるアイテムやシーン等の要素を、4コマの「コマの外」からコマにかぶせるように示唆のあるオブジェとして描いたりしてまして。作品の幻想性を深める演出が巧いっすな。作りとしてあまり類を見ない漫画になっています。
テーマが輪廻転生と時空を超えたロマンスであり、しかもそれを4コマで基本的にやろうというわけで、前世と現世で登場人物も入り乱れ構成も複雑であり、輪廻と転生の概念も独自色が強いため、全体像を把握するのは少々難儀。
ただそれを理解して読む価値のある作品。
おはなしとしては、輪廻転生を繰り返す人々が、「業(カルマ)」に縛られ翻弄され、それぞれの運命に従い出会いと別れを繰り返す、というものであり、世界観の壮大さやドラマの重さ、哀しさもあり、読むと心にクるものがありますな。
また、輪廻転生ものとして、舞台に「あの世」があるのは珍しい。つまり「前世−あの世−現世」という構成なのですな。
愛と死と運命と転生、といったスケールの大きな幻想ロマンなんかが好きなら、これは是非とも読んでいただきたい。
(ひょうたん書店通販ページ)
投稿者 bird_chief : 2008年04月21日 23:45
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