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2008年03月26日

1巻目の「ネムルバカ/石黒正数」


ネムルバカ/石黒正数
全1巻
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
大学の女子寮で同室の、先輩と後輩。彼女達ふたりの、いきあたりばったり気味でハチャメチャ気味な日常をコメディとしつつも、モラトリアムな不安と焦燥、葛藤を描く青春群像ドラマ。
これまたなかなかの秀作。リュウコミックはここのところ当たりが多くて嬉しい。

 
女子寮の二人。先輩はバンドを組みメジャーデビューを目指している。後輩はやりたいこともなくバイトの日々。
メシのことで口げんかしたり男相手に揉めたり、一緒に酒飲んでゲロ吐いたり。
調子外れでちょっとアホな登場人物たちが、そういったとりとめのない日常を送りながらも、「やりたいことってなんだろう?」と考えたりする漫画。
馬鹿で楽しく日々を怠惰に過ごしながらも、ふとしたときに不安になるような、若いころに誰もが体験した姿がそこにあり、30前後になってくるとこういうのが響くのよねぇ。

おいらも大好き石黒正数。「それでも町は廻っている」との共通項は、ドタバタ不条理コメディのスタイルをとりつつも、そこにいる登場人物や町の景色、部屋、空間といったものは等身大であるのが特徴。
ありえんくらいにお馬鹿だったり間が抜けているんだけれども、ギリギリのところで生身の人間としてのリアリティを持ち、親しみが持てるようになっているわけでして。
背景設定とキャラの作りだけ並べると地味なのに、漫画となると実に活き活きとしているのもそのためでしょう。小道具やネタやパロに頼らずにコメディを描くという姿勢は評価してもいいところ。

さて、作中では夢に向かうにあたっての「壁」の概念が幾度と無く出てくると同時に、メジャーデビューを果たしたい先輩のストーリーが語られ、そして単行本1巻分でキレイにオチまでつけられており。
すきっとさわやかに読める1冊となっております。
…しかしまーなんちうか、夢だの目標だのと正面からやられると気恥ずかしいところがありますな。それでも著者特有の軽いテンポと適度なギャグとでかなり読みやすいですが。
しかしこの歳になってもけっこう響く言葉が多いなぁ。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 2008年03月26日 22:31

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