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2008年02月22日
1巻目の「マーメイドライン/金田一蓮十郎」

マーメイドライン/金田一蓮十郎
全1巻
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
(ひょうたん書店通販ページ)
本来はギャグ系作家として知られる金田一蓮十郎による、百合系オムニバスラブコメ作。
これまでの作風とは打って変わったような、時に華やかに、または冷たく切なく、女の子同士の恋愛を優しいトーンで語った内容。大人向けな少女漫画って感じだ。
オムニバス作として、中心に描かれるのは3組のカップル。それぞれ独立した話ながらも、に視点や時間軸を変えることで、あるコンビの恋の行方を別の角度から読ませてくれたり。
短編連作にしては、けっこう作りこんであるなぁという印象。
元々はギャグコメディばかりを描く作者ではあったものの、「ニコイチ」のあたりで、多分この人は真面目な恋愛モノもいけるんだろなーと思っておりましたが、それがこうして、しかも百合作品という形で本になるとは。
しかしこうして読んでみれば、まるで最初からけっこうな少女漫画描きであったかのような、そんなクオリティに仕上がっておりますな。
この作者の近作においても、キャラクターコメディとしてのギャグ要素の切り取り方が、ちょっと変なシチュエーションに置かれた人物同士の間で起こる、微妙な感情の行き交いをシニカルな笑いとして組み立てていたわけでして。
それをコメディ方向にもっていくのではなく純愛としてアプローチするとこうなった、という感じですな。
そのため、それぞれの登場人物の身の上と、そこから発展していく人間関係の描き方には丁寧な深みがありまして、百合な純愛として定型的な枠に収まらない、しっかりした恋愛劇が展開されています。
ストーリーとしても、レズ扱いされイジメに遭う女子校生や、性同一性障害を告白し別れを切り出す彼氏がいたり、このへんのモチーフを明確にすることで、「百合マンガだから」という甘えの無い人間ドラマになっているわけです。
でもってストーリーも良い具合にみんなハッピーエンドになるしなぁ。
こーいう作者がこのように意外な作品を描いてくれるってのも、今の百合ジャンルの面白さですな。
(ひょうたん書店通販ページ)
投稿者 bird_chief : 2008年02月22日 21:51
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