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2008年02月08日
1巻目の「アオイホノオ/島本和彦」

アオイホノオ(1)/島本和彦
オススメ度:★★★★☆
俺これ好き度:●●●●○
(ひょうたん書店通販ページ)
1980年代のはじめ、漫画家を志す1人の若者が、後に著名なクリエイターとなる人物や当時の様々なアニメ、まんが、映画に触れ、創作への意欲を高めていく、という内容。
80年代に起こったオタクカルチャーにおけるムーブメントの一端を当時の生の声と感情で再現するとともに、クリエイターを目指す若者の姿を熱気ムンムンに描き、読んでるこっちも熱くたぎってくるのだ。
時間軸として島本和彦「燃えよペン」「吼えろペン」へと続く内容となっていますが、違うのは登場する人物や作品がほぼ実際のものとなっていること。というか、ほぼ作者の自伝みたいなもんだ。
80年代初期に登場した著名な漫画家などが、いかに当時の若者に影響を与えていたかを具体的に描くとともに、庵野秀明を初めとするクリエイターの卵達の姿を見せる内容。
その見せ方は島物和彦らしい誇張を込めたものであるものの、当時のそれら作品や人物が周囲に与えた影響、インパクトの大きさをそのまま表現したと言えるでしょう。
そしてそれがそのまま、時代の熱気、若者の意欲となって現れており、読んでるこっちも盛り上がってくるわけです。
そういった懐かしいモノや人を当時に立ち返り、主人公と一緒になって「そうそう、あったあった」と実感を持って楽しむのもいいんですが、それよりもこの作品はオタクカルチャーの流れを描くという意味で、ひとつの歴史資料的な再現ドラマでもあるわけで。
島本、庵野を始めとする登場人物達は、多感な時期に「ヤマト」「ガンダム」を見て育ち、「あんなものを自分達も作りたい!」という意思を持った学生達なのですな。
そして80年代に入り、志を同じくする者たちが集まり、オタク第1世代であった彼らが実際のクリエイターとして活躍していくことになるわけで。
そういった最初のオタク達が、プロとしての創作に目覚めていく過程を読むマンガでもあるわけなんですな。彼らが何を見て何に影響を受け、何を感じていたか。そういう体感的な「当時の姿」に感心するわけでして。
あだち充や高橋留美子がブレイクし始めるその瞬間、オタク達はどのように彼らを迎え入れていたのか、とかね。
そして、当時のマンガ原稿や学校の課題で作った作品など、そのへんもフォローしていてくれたり。いろんな意味で貴重です。
懐古調なおっさんホイホイまんがであると同時に、オタクの歴史資料でもあり、そして創作に目覚めた若者の熱いドラマでもある。
おいらなんかもうちょっと一回り下の世代なわけで、いろいろと参考になるのよねー。
ただ、小学館からの刊行ということで、引用として登場するまんが類がのきなみ小学館のサンデー、ビッグコミックあたりの作品ばかりってのはちと残念。
まぁ「金魚屋古書店」なんかの場合の引用と違い、第一線で活躍している作家の作品ばかりだからしょうがないのかねぇ。
ジャンプマガジン、その他の雑誌や作品はどうだったんだと、非常に気になるんだが。
(ひょうたん書店通販ページ)
投稿者 bird_chief : 2008年02月08日 19:05
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