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2008年02月02日

1巻目の「エンブリヲ/小川幸辰」


エンブリヲ(1)/小川幸辰
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
ある小さな町の高校を舞台に、異常に発達した「虫」達とその卵を産みつけられた女性のストーリー。
絵としてのグロさを強調させたホラーテイストがありながら、虫達の生態を科学的に解き明かしていく様子にSF要素もあり。
気持ち悪くて怖いんだけれども、なんか目が離せないのだ。
ただ、これメシ食いながら読むのは危険…。コンビニで買ったペペロンチーノがちっとも進まなかった…。

 
全編にわたり独特な暗い雰囲気が印象的な本作。
ブヨブヨの巨大イモムシに卵を産み付けられた少女が校内で事件を起こすうち、そこに関わってくる虫たちと意思を交わすようになり、やがて虫たちの母として、女王としての自覚さえも芽生えていく。
一方で、昆虫の研究を行う学生達により、この謎の虫の正体を暴こうという流れがあり、やがて虫たちによる人間社会への進出と侵略が始まる、という具合。

グロさや生物学SFとしての側面が強い作品ではありますが、謎の侵略者として描かれる虫のディテールの描き方や、全体の構成が巧くできておりまして、ほんともう気持ち悪くて読んでると体のどっかがムズムズしてくるんだけれど、読むのが止まらない作品です。

構成としてストーリーに話の流れがいくつも重なりあっておりまして。ごく普通の少女から虫の母へと変化していく主人公の姿。調査を重ねるほどに、イモムシから恐ろしい生物へとその生態が判明していく虫たち。そして学校の一室で起きた虫による事件が、やがて町全体にまで及び…。と、事象の変化をじわじわと幾重にも絡ませ合いながら同時進行させておりまして。
それぞれの変化のその行く末がどうなっていくのか、静かなドラマなのにねっとりじっくり息苦しい緊迫感のある展開が持続されているのですな。

しかしこれが10年以上前の作品だとはなぁ。
元々はアフタヌーンで掲載されていた作品の復刻です。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 2008年02月02日 23:52

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