「ひょうたん書店」で検索してきた方へ
  ひょうたん書店公式 Webひょうたん書店 コミック通信販売・ひょうたん書店

« 1巻目の「くらしのいずみ/谷川史子」 | メイン | 1巻目の「空想科学X/saxyun」 »

2008年01月31日

1巻目の「「Tale of Rose Knight ばら物語/滝沢聖峰」


「Tale of Rose Knight ばら物語」(1)/滝沢聖峰
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
16世紀、フランスとイタリアの間で起こった戦争の中、薔薇の名を持つ二人の女性が戦場で出会い、戦乱の嵐の中で運命の物語が始まる、といった感じ。
いやー、表紙にピンと来て衝動買いしたんだけど、これいい漫画だなー。戦記ものとか好きだとたまらん。

 
舞台となるのは16世紀のイタリア北部。銃と火薬は既にあるが、戦場の花形は騎士と騎兵であり、近世を迎える最後の中世時代、といったところ。日本だとちょうど戦国時代にあたると考えればわかりやすい。
フランスの侵攻を食い止めるべく戦うイタリア軍の中にある一人の女性が主人公で、彼女が戦場でもうひとりの女性と運命的な出会いを果たす、というのが基本となる物語の軸としてひとつ。
そんでもって、中世ヨーロッパにおける戦術、戦闘の様子が克明に描かれた歴史・戦記ものとしての面白さがズバ抜けてるんですな。
このリアリティはもう、中世ヨーロッパを知るひとつの資料であると言っても過言ではないですな。

とにかく当時の戦場の様子を、歩兵の戦術から軍隊組織の機能と仕組み、野営地での過ごし方からもちろん鎧甲冑に装備品の数々まで、詳細に描かれておりまして。それらをつぶさに観察していくだけでも面白い。
ただし、読者向けに「解説」がなされているわけではないので、それらの設定や要素は絵やセリフから読み取っていく必要がありまして、このへんは読み手の力量が問われるところ。

しかしながら、変化していく戦局と戦術には立派にドラマがありまして。さらには2人の女性の物語と同時に、この戦場に集った敵味方様々な陣営の登場人物達が、それぞれに思惑を巡らせており、フランス対イギリスの戦いの奥に潜んだ人物同士のストーリーとして奥深く読めるのですな。

歴史ものとして、戦記ものとして、そして剣と騎士のファンタジーとして、様々な角度からじっくりと読める一品ですな。
あとおいらのお気に入りは、ドイツ傭兵隊長、マイスター・ローザ女史なのだ。胸元もあらわに色気がありつつも、スカートをひるがえしカルバリン砲部隊に指揮を下し、砲撃一発で槍兵部隊を蹂躙するその姿が実にかっこいい。

ぱらっと読んだだけでは地味な中世ヨーロッパマンガ、という印象しか残らないだろうけど、じっくりと読めば読むほど楽しめる内容になってます。
皇国の守護者とかをまっとうな軍事ものとして読める人ならこれは面白いはず。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 2008年01月31日 20:54

Trackback Pings

このエントリーのトラックバックURL:
http://b-chief.org/mt/cgi/mt-tb.cgi/1456

コメント

コメントしてください




保存しますか?


 
なかのひと