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2008年01月29日

1巻目の「モノノ怪」/蜷川ヤエコ


「モノノ怪(1)」/蜷川ヤエコ
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
輿入れを控えたとある武家屋敷に謎めいた事件が起こり、そこに来ていた怪しげな薬売りが解決に乗り出す、という内容。
独特の雰囲気を紙面に再現した作風が目を引くところでして、濃密に描き込まれた背景作画により、作品世界に引き込まれる感じですな。

 
屋敷内で次々に起こる怪事件を化け物の仕業であるとして、薬売りが術を施し物の怪に対する手を打つと同時に、物の怪の存在は人間の因果と縁のためであり、物の怪を倒すにはその因果を解き明かさねばならないと、屋敷内の人々の、秘められた事情を解き明かしていくという展開。
妖怪漫画ではあるんですが、閉鎖された屋敷に、集められた人々とそれぞれの因縁が中心に語られ、どちらかというとストーリーは密室ミステリーに近い。
ただそこに、じわりじわりと姿の見えない化け物の存在が近づき、緊張感のある展開となっているという具合。

加えて、不気味さと美しさがありなんともおどろおどろしい作画により、ぐっと作品世界に引き込まれるようにできておりまして、いちいち手の込んだ背景をつぶさに眺めていくだけでもなかなか読めますな。
ただ、メリハリの付いたコントラストで描かれた背景に対し人物が幾分弱く、味のある容姿にしてるのにキャラが作品中でちょっと埋もれた印象になってるのがもったいない。ま、それも怪しげな空気の中に取り込まれた人々、という演出的な描き方として解釈することもできるけど。

しっかしストーリーとして流れが遅くて。コマごとに丁寧に情感を乗せる構成となっているため、シーン単位で見るとあちこち間延びしておりまして。話が全然進んでないのに1巻目終わっちゃってる印象に。
まぁそういった全体のトーン含めて楽しめたら勝ちなんだけど。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 2008年01月29日 22:20

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