「ひょうたん書店」で検索してきた方へ
  ひょうたん書店公式 Webひょうたん書店 コミック通信販売・ひょうたん書店

« 1巻目の「カノジョは官能小説家/後藤晶」 | メイン | マンガ大賞2008、ノミネート作品発表についての追記 »

2008年01月23日

1巻目の「モンスターキネマトグラフ/坂木原レム」


「モンスターキネマトグラフ/坂木原レム」
全1巻
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
怪獣に変身する女性として戦争に参加していた女性が、戦後の平和な日本の中でどう生きていくか、という話。
すっとんきょうだがアイディア賞物の設定が目を引くところですが、よく出来た1冊。
なんつってもあれだよ、主人公がちょっとだけオバチャン入った関西弁の大人の女性、てのが良くてね。

 
ストーリーは、怪獣に変身して戦争に参加していた女性が、戦後にその存在を政府から秘匿されながらも、幸せな生活を求めていた、という感じでして。静かに暮らしているはずなのに、不意に怪獣化しては勤め先を建物ごと破壊したり。と、このあたりをコメディとして描きながらも、バケモノ扱いされ日陰者として暮らし、戦争のつらい過去をひきずる姿にしっとりとした哀しさ、切なさもこめられておりまして。
不幸な女性ではあるんだけれど、その物憂い美しさもきちんと絵として表現できているのは巧いっすな。

この作品に描かれる、戦後日本と怪獣と言いますと、やはりゴジラなわけですが。
全体のストーリーから細かな要素に至るまで、古きよき円谷怪獣映画を如実に反映させた漫画でもあります。
昔の特撮映画、怪獣映画を知っていればニヤリと嬉しいシーンがいくつもありましてね。人が怪獣に化けるという設定を活かしながらそういうことやるかぁ、と読んでて楽しいのだ。

でもそういったオマージュやパロディを味付け程度に巧くとどめ、漫画自体は1人の女性の物語としてきちんと起承転結を付け、うまくきれいに着地させているのが偉いですな。
馬鹿馬鹿しい設定に不条理ギャグ調のコメディシーケンスがありながらも、読めば爽やかでちょっぴり泣けちゃう。
この1巻のみで完結だけど、作りを考えればこれがベストだなぁと納得。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 2008年01月23日 22:47

Trackback Pings

このエントリーのトラックバックURL:
http://b-chief.org/mt/cgi/mt-tb.cgi/1429

コメント

コメントしてください




保存しますか?


 
なかのひと