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2007年12月31日

1巻目の「町でうわさの天狗の子/岩本ナオ」


「町でうわさの天狗の子」(1)/岩本ナオ
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
どこかの小さな田舎町を舞台に、天狗と人との間に生まれた女の子の、友情あり恋愛ありの日常をほんわかと描くファンタジーコメディ。…でもなんかこういう横文字が似合わん漫画です。ほんわか。
のんびり読めるんだけどしっかりと女の子漫画になっていて、そして面白い。
この新人さんは注目ですな。

 
とあるお山のふもとにある小さな町が舞台。主人公はその山の主である天狗の娘。わけあって山を降りて暮らしており、もうすぐ高校生というお年頃。天狗の娘ということでちょっと悩んだり恋をしたり。
小学館フラワーコミックスにあって、久々に好きになれて他人にオススメしたい作品でして。
朴訥な絵柄と牧歌的なストーリーでほのぼのとしていながらも、多感な時期にある主人公の心を丁寧に描き、ファンタジーとラブコメとのバランスがちょうど良いですな。

あと舞台全体の雰囲気作りが良いのだ。
主人公が天狗の娘ということは、山のふもとで暮らす住人ならみんな知ってるんだけど、お山と天狗に対する信仰みたいなものが町の中では深く浸透していながらも、過剰な畏怖や敬意の対象ではなく、より身近で暮らしに根ざした親しみやすい存在として描かれておりまして。
この、「すぐそこに神様がいる暮らし」というのが、凄くいいのだな。「悪いことをするとナントカ様に怒られちゃうぞ」と親が子供に言うような、身近なところで意識されている、親しみやすい神様が実際にいる雰囲気が、この漫画全体のトーンとなっており、それがのんびりと、ほのぼのとしていて良いのだなぁ。

主人公も含め登場人物もみんなどこか垢抜けないんだけれど、実にこう、親しみの持てるキャラになっておりまして。でもクセがないというんではなく、みんなけっこう個性的で面白い。
それになんつっても、娘の成長と交友関係に気が気じゃない親バカっぷりを見せてくれる天狗パパの姿がキュートなのだ。

むやみにギラギラとしたファンタジーじゃないし、ビカビカと派手な恋愛ドラマでもない。でもこう、読んでて安心できる少女漫画ですよ。絵柄もうるさくないので、男性でもこういうのは好きな人多いはず。男が読んで面白い少女漫画の稀に見るホープですわ。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 2007年12月31日 20:42

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