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2007年06月14日
1巻目の「エスペリダス・オード」

「エスペリダス・オード」(1)/堤抄子
一迅社・REXコミックス
6/8発売
それは、竜と人との壮大な物語
――西洋ファンタジーというと、エルフとかドワーフとか、日本では雰囲気で取り込んでしまったきらいがありますが、どうもそれは確固とした勢力を持つ異文化圏、異民族の存在を象徴するものであるんではないか、と。
そういう観点から、もう一度西洋ファンタジーを書いてみようと思いました―― (作者コメントより)
(一迅社公式サイトより引用)
【感想】
退治したはずの魔族が復活を遂げ、魔族の王が伝説の剣を引き抜き人間への復讐を決意し、呼応するもう一振りの剣をめぐり、新たな勇者が生まれる物語。
……と、このように言ってしまうとベタ極まりないわけですが
魔族をヒトと同じ外見の異民族として描き、勇者による魔族の討伐は人間側からの侵略行為であったと位置づけ、宗教戦争のようなアプローチをとっています。
そのため勇者が勝利した後の世界では、魔族と称される異民族達は奴隷として酷使され、ひどい差別に苦しんでいたり。魔族の復讐は民族の解放なわけですな。
あと、よくあるとこだと主人公の父親が元勇者で、息子の成長と父親からの自立を描いたりとかするところ、ここにも意外性を持たせていたり。「伝説の剣」の存在も、単なる強い武器ではなく、扱う者の意志とは関係無しにその力を振るったり。
こういった裏切りと驚きのある常道破りの設定が目を引きながらも、それらをうまくドラマの展開に活かしているため、漫画として面白くなっているんですな。
それっぽい世界観や造語ばかりにこだわる設定マンガとはワケが違うのだ。
敵と味方とで因縁もからめ、そこでもドラマを組み立てる準備はされておりまして。
2巻目3巻目まで読んでこの先どうなるのか確かめてみたくなりますな。
【こんな人に読んでほしい】
でもまぁ基本的にはスクエニ系の王道ファンタジー好き用。ラノベとか設定にこだわりのある作品が好きなら。
(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちらから)
投稿者 bird_chief : 2007年06月14日 01:38
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