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2008年07月24日

1巻目の「弱虫ペダル/渡辺航」


弱虫ペダル(1)/渡辺航
オススメ度:★★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
根っからのコテコテアキバ大好きオタクな少年が、実は自転車に関しては驚異的な力を秘めていた、というところから始まるスポーツ漫画。
ギャグ展開から始まる意外な展開から、しっかりと王道的なスポーツ漫画の導入部として読み応えのある内容。
かなりよく出来てます。面白い。

 
主人公はアニメにゲームにマンガにフィギュアになんでもござれの、根っからのオタク少年。この春から千葉の高校に入学し、アニメマンガ関係の部活で仲間を見つけようという一年生。
スポーツなんかまるで縁の無い主人公なのだが、なんと彼はオタク趣味が高じた結果、千葉から秋葉原までの往復90kmを、ママチャリで普通に行って帰ってこれるようになっていたのだった。
しかし、そのことの凄さに主人公自身も気付いてなかった。
という設定。

いわゆるアキバ系なオタクをスポーツマンガの主人公に据えるという意外性と、さえない主人公がママチャリひとつで本職の選手と渡り合う爽快さ、かっこよさがこれでもかとありまして。
ぐいぐい引き込まれるように読める1巻目。
元々オタ系のコメディ描きであった著者なだけあり、主人公はもう、登場するマンガを間違えたんじゃないかというくらいのギャグキャラでして。行動原理は全てアニメやマンガ絡みだし、スポーツ選手にはコンプレックス持ってるし、なんかイタイし…。
でもそんな彼が強い!強さでねじふせる!っていう気持ちよさがあるのだな。

また1巻目として構成が非常によくできており、スポーツ漫画と前振りしておきながら主人公はオタクという掴み。そこから徐々に明かされていく主人公の秘められた能力とその凄さを紹介。
そして勝負シーンになってからは自転車競技の基礎と自転車の仕組みについて分かりやすい説明が入りまして。
非常に盛り上がる展開となってます。

しかし勝負シーンとなっても主人公にとってはその動機が「アニメ研究会の部員集め」というズレっぷりがいいっすな。
全体の作りは「自分の才能を知った主人公がスポーツ選手として開花していく」漫画であり、これだけならある種王道的でもあるんですが。
主人公自体の驚きの有る意外性と、溜めと発散が効果的な盛り上がる演出、構成が良く出来ている漫画です。
スポーツ漫画あんま読まないんだがこれは面白かった。

あとは今後の展開として、主人公の個性をどこまで残すかなんだよなぁ。
オタクやりながらスポーツ選手続けていくんだろうか?
でも自転車競技ばっかりになっちゃうとただの熱血スポーツ漫画になるしなぁ。
変なところでズレている主人公の持つコメディ要素は大事にしてもらいたい。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 21:45 | コメント (0) | トラックバック
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2008年07月23日

1巻目の「L16―レディー・シックスティーン―/東屋めめ」


L16―レディー・シックスティーン―(1)/東屋めめ
オススメ度:★★☆☆☆
俺これ好き度:●●●○○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
歳も離れているし性格も正反対だけれども仲良しな姉妹。とある事情から二人で手を取り合い暮らしているその日々をほのぼのトーンで描くコメディ4コマ。
姉の職業が編集者ということもあり、社会人向け職業コメディの側面も有り。

 
姉は地域密着フリーペーパーの編集者で、おっとりおしとやか。妹は女子高生で、元気いっぱい直情娘。
そんなまったく異なるタイプの二人だけれど仲は良く、互いの得意分野を活かして家事も分担し、和気あいあいと暮らしている様子を漫画にした感じ。

序盤は家庭内でのちょっとした出来事をネタに絡めて話を作りながら、姉の勤める編集部や妹の通う学校での様子を徐々に織り交ぜ、様々な登場人物を絡めつつ二人の暮らしを追う感じに。
4コマとしてのネタはわりとありふれているんですが、二人の暮らしから外に向かい人間関係と社会が開かれていく作りはなかなか良くできており、気付けばけっこうな数の登場人物となっているはずなのに、それぞれの関わり合いがすんなり読めるようになってます。

また、姉と妹とそれぞれの暮らしが互いに影響を与え合い、時間の経過とともに生活に変化が出てくるのもポイント。
妹は姉の編集部に顔を出すうち、やがてバイトとして一緒に働くようになったり、妹の担任教師が姉と知り合うようになったり。
まぁこのへんはひょっとすると方針転換として行ってるのかもしれないですが、コメディ4コマとして登場人物の暮らしが様々な出会いにより変化するってのはあまり見ないもんでして。
また環境の変化があるからこそキャラが立ってくるってのもあるわけで。

ざっと読むと割りと普通の4コマかなーと感じるんですが、徐々にじわじわと人物が活き活きと動きだす感じ。
こういうじんわり面白くなる4コマってのは埋もれがちなので、紹介しときます。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 20:51 | コメント (0) | トラックバック
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2008年07月22日

1巻目の「ツキとおたから(1)/渡真仁」


ツキとおたから(1)/渡真仁
オススメ度:★★☆☆☆
俺これ好き度:●●●○○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
時代は戦前の東京。古今東西さまざまな骨董品から使い魔を呼び出し、使役するこのできる「旗師」と呼ばれる人々がおり。
その旗師の一人である主人公が、名品珍品の最高峰を求め東京にやってきたところ、様々な騒動に巻き込まれる、というドラマ。
クリーチャー召喚バトル漫画にかわいい女の子と和風テイストを足したような作り。
だが設定の活かし方がちょっとひねってありまして。「おっ」と思わせる出来に。

 
「旗師」というのはいわゆる骨董品の「目利き」であるのですが、一部の骨董品の中には、物の怪を呼び出すことができる「おたから」と称される物がありまして。「旗師」とはその「おたから」物の怪を呼び出すことができる連中なのですな。
呼び出された物の怪の強さは、そのおたからの価値そのものであり、名品珍品であるほどに物の怪は強くなる、という寸法。なので旗師はより価値ある「おたから」を求め、自ら探索に赴いたり時には所有権を巡り争ったりするわけでして。

で、そんなおたからを求めて上京してきた女の子が主人公。
しかし、彼女も旗師であるはずが、用いる「おたから」は類を見ない物であった、という導入。
ルールをシステマチックに定め、ゲットだぜ的なバトル漫画でありつつも、主人公をそのルールの枠外に置くことでドラマを動かす作り。
この「外し方」がなかなかに巧い。なるほどその設定なら、時代設定にも必然性があるし、個性としてのクセも出せるなぁと感心しました。
つまるところ「他人にはまるで価値を見出せないおたから」で強力な物の怪を呼び出すわけですが。一体何を用いるのかは実際に読んでみてくださいな。

女の子のかわいい漫画ですが、けっこうアクションシーンもしっかりしておりまして。
しかし設定がありきたりかなーというところで、前述の主人公を用いて意外性を与えてある作品。
絵が気に入れば読んでみても損は無いかと。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 22:00 | コメント (0) | トラックバック
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2008年07月21日

1巻目の「PUNISHER/佐渡川準」


PUNISHER(1)/佐渡川準
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●○○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
とあるファンタジー世界。何者かに父親を殺された少年が、形見となった武器を手に仇を求めて旅を始め、その矢先に少女と出会う。一緒に旅をすることになる彼らには、やがて世界を動かす運命が待っている、という感じ。
王道的な、コメディ調子の少年向け熱血ファンタジーアクションでありますが、キャラの個性とアクションシーンの強さが光っておりまして。ぐいっと引き込まれるように没頭しちゃう漫画。

 
主人公は1人の少年。父親に先立たれ、父親の遺した巨大な剣を手に、出稼ぎに出ている母の元へ向っており。
そんな彼が、無鉄砲でやたら陽気で「死神になりたい」という突拍子も無い夢を持つ少女と出会う。2人ともまだまだ子供であるものの、大人顔負けの強さを誇っておりまして。
で、彼らはいつのまにか、旅先のある領主の元で罪を働いたとされ、捕縛され投獄される。
なんとか脱走した2人の前に領主である青年が立ちふさがり、領主を主人公達は剣を交えることになる。
という流れ。

至極王道的な少年向けアドベンチャーアクションやるんだなぁ、と思って読んでると、この領主とのバトルで一気に心を奪われるんですわ。
とにかくアクションシーンが抜群に巧い。
絵がいいとかそんな程度の話ではなく、アクションシーン自体に起承転結を持たせつつ、アクションの一挙手一投足で人物の個性をしっかりと打ち出し、さらに一連の流れに意外性とオチも与えてありまして。文句の付けようが無いバトル漫画が展開されています。
元々、永らくアクションバトルでギャグを描く、という特異なスタイルを持っていた著者だけありまして、殴ったり蹴ったりがただの動きのある見せ場ではなく、キャラを活かし展開自体にストーリーを組み込む要素として漫画の中で作用してるんですな。
形式的には、最近流行の能力バトルというよりは熱血格闘に近いんですが、テンポが良くあちこちに読み手を楽しませようという工夫が見られるため、すかっと読めるのに面白いんですよ。

で、物語としてはなんだかんだあって主人公2人に世界を巻き込む何がしかの運命があるようだ、というところで1巻目は終わり。
スケールとテーマをでっかくもってきてあるため、けっこうな長編漫画を意識しているようです。
しかしほんと王道的な冒険漫画だよなぁ。
王道的なのにちゃんと面白い少年向けアクションってなかなか貴重なだけに、プッシュしておきたいところ。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 21:01 | コメント (0) | トラックバック
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2008年07月20日

1巻目の「亀の鳴く声/西炯子」


亀の鳴く声/西炯子
全1巻
オススメ度:★★★☆☆
俺これ好き度:●●●●○
 
(ひょうたん書店通販ページ)
ある偶然から出会った少女と青年との旅と恋を描く中篇連載作。
縁で結ばれ縁により変化してゆく人々の、滑稽だけれども温かくロマンティックであり、かつ人生の重みを感じさせるドラマ作りが見事。
よくできた恋愛映画を見終わったような、そんな爽やかな読後感が心地よい。

 
話の中心となるのは、とある地方都市に住む一人の男性公務員。そんな彼が夜のファミレスにて、可憐だけれども超強気で行動的な美少女に自分の描いた少女漫画を見せる。
その内容に感動した少女は、彼の人生を変えるべく、強引に東京の出版社へと持ち込みに向う。かくして、奇妙な2人のカップルによる、奇妙な夏の日のドラマが始まる、てな感じ。
そしてこの2人の出会いと時を同じくして、少女の家族や編集者などそれぞれにそれぞれのドラマが生まれ、人生にささやかな変化が訪れる、という構成。

中心となるのはあくまで公務員と少女の2人で、彼らとまったく関係ないところで他の家族のストーリーも展開されるという感じであり、いちおうメインの2人だけ追っていれば話の筋は追えるようになっています。
しかし彼らの周囲にある人々のドラマも、断片的であるとはいえそれぞれに今まで歩んできた人生を振り返り、大切な何かの転機を迎えるわけで。
立ち位置もプロット軸も異なるキャラが多いため、場面転換が頻繁に起こり、かつモノローグや説明を最小限にとどめ、行間と絵から心情を汲み取っていく漫画なため、繰り返し読むごとに味わいの増す作品です。
逆に言うとざっと1回読んだだけだと誰がどうなったのか把握しづらいんですが、話の核となる公務員と少女の2人が非常に強烈で鮮やかな存在感を放っているため、まずはこの2人のみに着目して読むだけで充分に面白い作りになってます。

著者特有の、親しみやすさと強い個性とを兼ね備えた登場人物達がなんとも魅力的でして。
超弱気で奥手な男と、強気でイケイケGOGOな美少女との凸凹カップルの対比と、反目と歩み寄りと、といったところで少女漫画らしい恋愛ストーリーとしての面白さも有り。
大人が楽しく読めてちょっと感動できる、そんな漫画になってます。1巻で読みきり完結となるのもさっぱりしていて後味が良いし。
男性にもおすすめよ。
(ひょうたん書店通販ページ)

(1巻目レビューの概要と、採点基準はこちら)

投稿者 bird_chief : 23:30 | コメント (0) | トラックバック
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